「欲と恐れ」の記事のとおり、人は心理どおりに投資行動すると、「利益は少額、損失は多額」になるような、行動をしがちになります。
「欲」と「恐れ」に振り回され、非合理な投資行動しかできないのであれば、価格変動商品などに投資しなくてもよさそうなものですが、現在の日本の状況を考えると、「円預金」でいくら資産を保有していても、「円」の価値の目減りにより、資産が相対的に減少する可能性があり、その“保険”として、株式や外貨建て金融商品などの「価格変動商品」を一定割合保有しておく必要が出てきています「今まで円だけでよかったワケ] 「今まで運用しなくてよかったワケ」。
ドル・コスト平均法が必要ツールになるワケ
「欲と恐れ」に振り回されずに投資することのできるツール、それが「ドル・コスト平均法」による積立です。
たしかに「ドル・コスト平均法(等間隔等金額投資)」は、同じ株数ずつ買う(等量投資)よりも平均取得単価を低く抑えることができますが、一直線に株価が上昇していくような場合や、一直線に株価が下落するような場合には必ずしも有利とは言えません。
価格変動商品に投資して利益を多く得るには、できるだけ低い価格の時に買っておくのがよいに決まっているわけですから、定期的に(価格の高低を気にせず)買うよりも、価格が低い時に買った方が利益が出やすいことは明らかです。