家計簿・家計管理/家計支出を削減するための節約テクニック

共働き予備軍必見! 103万円・130万円の壁

これからパートに出る、共働き予備軍の方のために103万円、130万円の壁について解説します。妻の年収による世帯の手取りの変化をシミュレーションしてみました!

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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家計をやりくり
夫の給料が減って、どんなに家計をやりくりしても赤字だわ……
2008年秋以降の世界的な景気後退の影響で、企業では人員削減や賃金カットを進めています。夫の給料やボーナスが減らされた。今回は、リストラは免れたけれどもこの先はわからない。そんな不安から、専業主婦の間でパートに出るという動きが始まっているそうです。

どうせ働くなら、「税金や社会保険などで損しないように働きたい」というのが正直なところです。妻がパートに出る時に「103万円の壁」とか「130万円の壁」とか言われますが、具体的にどのようなものなのでしょうか?

今回は、これからパートに出る、共働き予備軍の方のために103万円、130万円の壁について解説します。

【記事のインデックス】
「103万円の壁」って何?……1P目
「141万円の壁」もある!……2P目
「130万円の壁」って何?……3P目
比べてみよう、妻の年収と世帯の手取り……4P目
働き方をどうするか?「300万円の壁」……5P目

「103万円の壁」って何?

■「103万円の壁」の正体、配偶者控除とは?
サラリーマン、個人事業主を問わず、収入がある人は納税をする義務を負っています。その納税者本人に扶養している配偶者がいる場合は、税負担を軽くするために、所得から一定の金額を控除する「配偶者控除」という制度が設けられています。

配偶者控除を受けるための要件は、「配偶者の合計所得金額が38万円以下」となっています。「所得」という言葉は、あまりなじみはないかもしれません。税法上は、「収入」から「経費」を差し引いたものを「所得」といい、「収入」ではなく、所得を基準に税金を計算する仕組みになっています。

パート収入103万円がそのまま所得になるわけではありません。パートで働いた場合でもサラリーマンと同じように、必要経費に該当する「給与所得控除」をパート収入から差し引くことができます。給与(パート)収入が162.5万円以下の場合は、給与所得控除額は一律65万円となっています。

従って、パート収入が103万円の場合、給与所得控除は65万円なので、103万円(パート収入)?65万円(給与所得控除)=38万円(配偶者の所得)となり、妻にパート以外の収入がない場合、夫は、配偶者控除を受けられるということになります。

つまり、「103万円の壁」とは、夫が配偶者控除を受けられるかどうかの税法上の境目ということになります。

税法上の壁は、もう一つある!

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