ツボその1:住居費を見直す
まずは、一番大きな固定費からメスを入れてみましょう。支出のおよそ2~3割を占める住居費の見直しは、大きな改善につながります。住宅ローンの見直しでまず思い浮かぶのが、「繰り上げ返済」と「借り換え」です。お金が貯まっていたらまず、繰り上げ返済!と思いがちですが、あわてないで下さい。
繰り上げ返済をして、「返済額軽減型」を選べば毎月の返済額が減って家計が改善されたように思えます。しかし、「期間短縮型」に比べ総返済額は減らず、残りの期間はしっかり返済しなければいけません。毎月の返済額を減らすなら、繰り上げ返済のお金を他の金融機関への借り換え費用に充てる事を考えてもいいですね。
住宅ローンシミュレーション
借り換えの誤解
「他の銀行の優遇金利付きローンにまた借り換えればいい」
借り換えは、新たに借り入れをするので審査がある事もお忘れなく。転職した、子育てのために仕事を辞めた、大きな病気をした、他にもローンがある。こういう場合は借り換えが出来ない場合があります。
「同じ金融機関では借り換えができない」
同じ金融機関で借り換えをする事はできません。しかし、延滞もなくまだ残高があり、返済期間も残っていて引き続き取引をして欲しいお客様には、借り換えではありませんが、金利優遇をしてもらえるケースもあります。
同じ金融機関なら、事務手数料だけで(1万円~3万円程度)で金利が下がるので、借り換えの何十万円、100万円以上かかる費用よりも安くすみます。ただし、優遇される金利より他行に借り換えた方が金利が低いのであれば、返済期間によっては借り換えの方が有利になります。
また、「他行にお借り換えをご検討のお客様は、一度ご相談ください」とホームページに書いてある銀行は見た事がありません。コールセンターに問い合わせても、返答に困ると思いますので、支店に直接電話するか、支店の住宅ローンの担当者に相談してみるといいですね。
金利が1%変わると
現在 残高2000万円 残りの返済期間20年 金利4%
毎月返済額 12万1196円
残りの返済総額 約2900万円
借り換え 借入額2000万円 20年固定 金利3%
毎月返済額 11万920円
返済総額 約2660万円
毎月の返済額がおよそ1万円、返済総額は240万円少なくなります。借り換えの場合は、新しい金融機関に登記費用、印紙代、保証料を払わなくてはいけません。返済総額からこれらの費用を引いてもまだメリットがあれば、検討してみるといいでしょう。保証料がかからず、繰り上げ返済手数料もかからない金融機関であれば、さらにメリットは大きくなります。
変動金利や、短期固定金利だと金利が低く毎月の返済額も少なくなるのですが、将来金利が上がった時に返済額がいくらになるかシミュレーションしておきましょう。
将来の金利を予想してシミュレーション