生命保険/生命保険とは:主な種類と特徴

生命保険と損害保険の違いって何?

生命保険と損害保険は、同じ保険であっても、保障(補償)の対象や保険金の支払い方などに異なる点があります。どう違うのか整理しておきましょう。

執筆者:小川 千尋

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生命保険は、人の生死や健康を保障対象とした保険

生命保険は、人の生死や病気・ケガによる入院などを保障する保険です。事故や災害、病気の原因を問わず、亡くなれば死亡保険金が支払われます。入院や手術をした場合も、入院給付金や手術給付金が支払われます。

生命保険はあくまで人の生命や健康を保障するもの

生命保険はあくまで人の生命や健康を保障するもの



死亡保険金は、保険の種類や契約年齢によって最低加入金額が異なりますが、100万円以上、500万円以上などです。月額5万円・10万円・15万円などと設定する保険種類もあります。

入院給付金などは1日5000円・1万円などの1000円単位で設定する医療保険・医療特約が一般的です。中には、入院すると日数に関係なく、一律10万円などの一時金が支払われる保険もあります。

いずれの保険も、契約した金額が支払われる「定額払い」です。

●生命保険の商品例
終身保険、定期保険、定期付終身保険、アカウント型保険、収入保障保険、医療保険、がん保険、養老保険など

損害保険は、モノや財産を補償対象とする保険

一方、損害保険は、偶然の事故や災害によって発生した損害を補償する保険です。対象はモノや財産が基本ですが、人の身体を対象とする傷害保険もあります。

損害保険は基本的に、モノや財産を補償対象とするもの

損害保険は基本的に、モノや財産を補償対象とするもの



傷害保険の補償内容は、死亡・入院・手術・通院などで、生命保険の医療保険の保障内容とよく似ています。このため、病気による入院でも保険金が支払われると勘違いする人もいそうです。傷害保険は損害保険の一種なので、偶然の事故や災害、つまりケガによる死亡・入院などでなければ保険金は支払われません。

保険金の支払われ方は、生命保険とは違って、実際の損害額が基本です。この支払い方を「実損払い」または「実損てん補」と呼びます。ただし、傷害保険の死亡・入院などの保険金は、定額払いです。

●損害保険の商品例
火災保険、自動車保険、傷害保険、海外(国内)旅行保険、個人賠償責任保険、レジャー保険など

生命保険と損害保険の領域にまたがる「第三分野」

保険の世界では、生命保険を「第一分野」、損害保険を「第二分野」と分類しています。医療保険、がん保険、介護保険、傷害保険は、両方の分野にまたがることから「第三分野」と呼び、生命保険・損害保険のどちらの会社でも販売できるようになっています。これを「第三分野の解禁」といい、2001年7月のことでした。

以来、損害保険会社が医療保険やがん保険の販売を始めています。かかった治療費の全額を支払う実損てん補型のがん保険など、損害保険らしい商品を扱っています。

ちなみに、生命保険会社はそもそも医療保険・がん保険・介護保険を販売できるので、第三分野の解禁で販売できるようになったのは傷害保険です。とはいえ現状では、傷害保険を積極的に販売している生命保険会社はないようです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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