保険金を請求しないと、権利が消滅してしまう!

保険金を請求し忘れたとしても、ひとまずは保険会社に相談を

保険金を請求し忘れたとしても、ひとまずは保険会社に相談を

生命保険金等の請求権には一定の期限があります。保険法第95条第1項に「保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利及び第六十三条又は第九十二条に規定する保険料積立金の払戻しを請求する権利は、三年間行わないときは、時効によって消滅する」ということが決められています(平成22年4月1日施行の保険法による) 。

ちなみに通常の債権は、民事債権であれば10年間、また一般商事債権であれば5年間、その権利が行使されずに経過したとき、時効によって消滅することとされています。

生命保険金の請求権の時効は3年

生命保険の場合、生命保険会社の保険金の支払い義務については、商法の規定では2年間とされていますが(商法第663条、683条第1項)、生命保険会社の普通保険約款では時効に関する規定を別に設け、「3年間請求が無い場合に消滅する」と消滅期限を3年に延長しています。

そもそも、時効に伴う法律効果は時間の経過だけで生じるものではなく、時効によって利益を受けるもの(生命保険の場合は保険金の支払い義務が消滅する保険会社)が時効の利益を受ける旨の意思表示をすること(これを時効の援用という)によって初めて発生するものなのです。

あきらめずに保険会社に連絡しよう

保険会社の対応はというと、通常、死亡・満期などの保険金請求権が発生していることが明らかなものについては、「時効の援用」はありません。

亡くなった親御さん名義の生命保険で、「保険金の請求をし忘れている」もの、「契約があったことも知らずに、荷物を整理してみたら保険証券が出てきた」場合は、3年を過ぎてしまったとしてもあきらめずに、まずは保険会社に問い合わせてみましょう。

告知義務違反や自殺の場合は?

通常、保険会社は「時効の援用」をしないと書きましたが、これが「発生した保険事故(死亡など)が自殺や他殺、告知義務違反等の疑いの強いもの」の場合は対応が違うようです。

当たり前といえば当たり前ですね。そもそも保険金を受け取れない可能性が高いのですから。保険金請求の権利者が故意に請求を遅らせたり、時間の経過によって立証が困難な場合などは「時効の援用」をする場合があるようです。

保険は家族だけでなく、親戚や友人とも情報を共有しよう

そもそも生命保険の保険証券を失くしてしまったり、勧められれるがままに加入した場合、加入そのものも忘れていませんか? 毎月保険料が引き落とされているのに、さほど気にならないような方も少なからず見受けられます。

自分自身が家族のために加入している生命保険は、保険証券の保管場所などを家族に周知し、万が一の場合には家族がきちんと保険金を請求できるように、加入中の保険の内容や問い合わせ先、担当者の連絡先などを整理しておきましょう。

また、震災などの大規模災害の場合は、お子さんだけが残されてしまった場合など、せっかく家族のためにかけていた生命保険がなかったことにもなりかねません。親しい親戚や、友人など遠方の方とも保険の情報を共有するようにしましょう(ただし、第三者と情報共有する場合は十分にご注意ください)。

頼りになるFPやコンサルタント、代理店に

もしくは、生命保険会社の担当者や保険代理店に電話一本いれることで解決するよう、十分に準備しておくとベターです。友人・知人からの紹介であれば共通の担当者になりますから、前項で述べた情報共有も自動的に可能となります。

生命保険の担当者は、あらゆる保障に精通していて、ご契約者の保険に関しては、全て把握している必要があります。もれやダブりがないことはもちろん、どの保険が対象の事故かを見極められるという点でも、FPやコンサルタント、保険代理店に依頼しておけば安心でしょう。

いくつも生命保険に加入していて、整理ができていない方もいるとは思いますが、生命保険は財産です。一度は「どうしたら受け取れるのか」について、確認しましょう。
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