生命保険告知の極意
では次に、告知をする時の極意、というと大げさですがポイントをお伝えします。告知の極意とは「聞かれたこと全てにできるだけ具体的に答える」ことです。
まず、告知とは保険会社が申し込んできた人をしっかり判断するために考えに考え抜いた質問です。したがって、聞かれたことには完璧に答える必要があります。あいまいな部分をもった回答は、保険会社側が申し込んできた人に対して疑念を持つことになります。
ただ、何でも詳しく書いていいというわけではありません。まじめな人の中には「過去7年間にかかった病気を書きなさい」という質問に対し、10年前にかかった病気を書いてしまう人がいます。保険会社は聞いたことに答えてくれればいいとはいえ、10年前に病気になったことを聞いてしまい、またその病気が再発の可能性を抱えている場合、これを無視することができなくなってしまいます。
結果として、7年以内には病気になっていないのに、10年前の病気を話してしまったために保険に加入できないという事態になってしまう事例がありました。
これはあくまで例えですが、あくまで聞かれたことに忠実に答えることを忘れないでください。
また、できるだけ具体的にとはどういうことかというと、過去の病歴を書くとき、より詳細に記入することによって保険会社により詳しい情報を伝えるということです。
病名だけを書くと、それが重いものだったのか、軽いものだったのか分かりません。治療法によってもその病気が重度のものかどうかが良く分かる場合があります。
入通院をしていた医療機関はもちろんのこと当時服用していた薬や、通っていた期間、具体的な症状や、医師の所見、完治したか経過観察中なのかも必ず書くことを勧めます。
具体的な内容を伝えることで、加入できる可能性が高くなることを忘れないでください。
加入できないのではと不安になり詳しく答えなかったり、隠したりすると保険金を受け取ることができないことにもつながります。告知義務違反です。それまで支払っていた保険料がすべて水の泡となってしまいます。
なんといっても告知書を読んで判断するのはヒトです。書いている人間に疑いを持ってしまわれるより、信頼してもらった方が加入できる可能性は高くなるのです。告知や医師の審査の際の問診にはできるだけ詳しくこたえられるよう準備しておくことをお勧めします。
告知は保険を安くて費用対効果の高いものにするためには欠かせないものです。告知のあるおかげで、安い保険料でそれなりの保障に加入できます。
加入できない病気はいくら詳しく答えてもダメです
最後に誤解を招かないようにお伝えしますが、いくら極意に従って記入したからと言ってもやはり加入できない病気にかかってしまっていては、どうにもならないことを忘れないでください。そのためにも告知で引っ掛かってしまわないように、できるだけ若く、早いうちに必要だと思う保険に加入することが賢い保険との付き合い方です。