告知の極意は「誠実」です。
生命保険や、医療保険には過去の病歴や、健康状態を確認する「告知」があります。もう一度、告知とは何かについて理解しておきましょう。

生命保険に告知が必要な理由

告知はなぜ必要なのでしょう。大きな理由の一つに、不公平をなくすということが挙げられます。

どういうことかというと、生命保険や医療保険には必ず保険料を支払うという決まりがあります。保険料というお金をはらって、亡くなった時や、病気やけがで入院した時に、お金を受けとる権利を買うわけです。これが保険です。

ご存じのとおり、同じ性別、同じ年齢であれば保険料は同じです。たとえば、亡くなったら1000万円を受け取る生命保険に加入していれば、保険の対象の人が亡くなれば1000万円受け取ることができます。

しかし、もしこの人が保険に加入する前に、ガンにかかっていたらどうでしょう。ガンは治る病気とはいえ、とても死に近い病気です。ガンに罹ってしまった人が、再発する可能性と、ガンになったことのない人がガンになる可能性は前者の方が大きいことは明らかです。

保険とは確率の世界です。同じ保険料を支払って、同じ保険金を受け取るのに、かたや可能性の高い人がいて、もう一方で健康で可能性の低い人がいては、保険金を受け取る、すなわちお金を手にする可能性も大きく異なることになります。

逆から見れば、健康な人が保険料だけを支払い、保障を受けられない可能性が高くなってしまいます。
私は、仕事柄よく「こんな保険はありませんか?」と相談を受けます。それらはほとんどの場合、保険金を受け取る可能性の高いこと、すなわち事故を起こしやすい人、もしくはしょっちゅう事故が起こっている事柄について保険をかけたいというものなのです。

告知は「ふるい」

保険会社は保険金を支払うことを分かっていて保険をひきうけるほど馬鹿ではありません。そんなことをしてしまったらすぐにつぶれてしまいます。

保険というのは、「起こりそうで、ほとんど起こらない出来事が起きてしまった場合に保険金を支払う」という契約なのです。

病気になった経験、特に完治が難しく、生死にかかわる病気を患った場合、生命保険にせよ医療保険にせよ、保険金を受け取る可能性は誰が見ても一目瞭然です。

健康を気遣って今まで入院もしたことのない健康な人は保険の必要性を感じていないかもしれませんが、実際はこのような人が保険を使えるのです。

告知は、保険を利用していい人と、保険を利用できない人かを判断するもので、意地悪で加入させないわけではなく、病気をしたことのない健康な人が不公平感なく保険を利用するために欠かせないものなのです。

よく、告知不要の保険をテレビCMで見かけますが、告知という「ふるい」がない保険です。誰でも入れるからには、保険金を支払う覚悟で保険を作っているということです。すなわち、それだけ損をしないように保険料を高くしています。

健康な人や、それほど重い病気をしたことのない人が絶対に入ってはいけない保険が告知のない「誰でも加入できる保険」なのです。覚えておいてください。