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少年達の反省の言葉が心を打たなかった 遺族への言葉の前に心あり

罪を犯した少年達に実刑を言い渡した後、「償い」という歌を紹介した裁判長さんの気持ちとは?言葉の重さについて考えてみました。

執筆者:天野 隆

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毎日新聞の2002年2月19日の新聞に下記の記事が掲載されました。

(判決後の裁判長が唐突といいながら)

東急田園都市線の三軒茶屋駅で、銀行員の男性(当時43歳)が暴行を受け死亡した事件で、東京地裁の山室恵裁判長は19日、傷害致死罪に問われた19歳の少年2人に懲役3年以上5年以下の不定期刑を言い渡した後「唐突だが(シンガー・ソングライターの)さだまさしの『償い』という歌を聴いたことがあるだろうか」と語りかけ、反省を促す説諭をした。

(償いという歌は?)

「償い」は、交通事故で男性を死なせた若者が、償いのため男性の妻に少ない給料の中から送金を続け、7年目に妻から「あなたの優しい気持ちはとてもよく分かりました」という手紙を受け取る内容。

(裁判長の気持ちは?)

山室裁判長は「歌詞だけでも読めば、君たちの反省の言葉がなぜ心を打たないか分かるだろう」と述べた。少年はうつむいたまま、裁判長の言葉を聞いた。

(少年の反省の言葉は?)

少年2人は公判で、遺族に謝罪するとともに「一生をかけて償いたい」「私という人間を根本から変えていきたい」などと述べていた。遺族側は、少年の1人の両親からの賠償の申し出を拒否していた。
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