死亡した人への遺言は無効
思いを遺すには? |
相続税の納税のことも考慮
遺言を残すときには、財産の分割を考えるだけではなく、相続税の納税のことも合わせて考えておきましょう。例えば、「妻と次男に預貯金、長男に不動産を相続させる」という遺言がありました。この場合、長男は、納税のために、不動産の売却や固有の財産から納税資金を捻出しなければいけません。また、相続税が高額であるため、不動産の売却が必要な場合には、相続税を負担する人に売却用不動産を相続させる必要があります。このように、納税の資金繰りを考慮した遺言を作る必要があります。土地の評価を含めて相続税の計算をして、ざっくりと納税がいくら位かを知っておけば、こうした対策を立てることができます。相続税が絡む場合には、是非、相続の経験が豊富な税理士にご相談下さい。
思いを遺す
遺言書は、相続財産の分け方を書くためだけにあるのではありません。遺言者の思いを伝えなければ、良い遺言書とはいえないでしょう。そもそも遺言書を書くということは、法律で定められた相続分を超えて、誰かに財産を多く、それ以外の人には少なく相続させる場合が多いのです。その場合、遺言者の考えや思いが十分に伝わらなければ、納得できない相続人が出てくる可能性があります。たとえつたない言葉であっても、遺言書を書く思いや背景が書かれていれば、相続人の気持ちは随分と違ってくるのではないでしょうか。「○○には渡すものは少ないけれども、本家を守り立ててやって欲しい」、「兄弟仲良くしてほしい」とった言葉がかいてあれば、思いの伝わり方が全く違うと思います。
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