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宴会文化雑学入門 温泉宿で「お座敷遊び」!

毎年、ありきたりの宴会に飽きていませんか?そこで、日本古来の宴会「お座敷遊び」をご紹介。次回の宴会は、温泉旅館の「宴会場」で芸妓さんとオンステージ!

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド


皆さん、宴会してますか!?
忘新年会に、送迎会、打上げ、お祝い、コンパに同窓会。
旅の目的が、日常の「癒し」「寛ぎ」中心に変化しているこの頃ですが、たまにはパーっとやりましょう、宴会!

そこで、今日は宴会の極意「お座敷遊び」をご紹介しましょう。
毎度のカラオケもいいですけれど、日本の宿に泊まるってのなら、接待やお偉いさんならずとも、いっぱしの「遊び」に興じるってのも風流なものです。もちろん、男性ばかりでなく、女性のお客さんも大歓迎ですよ!



1ページ お座敷遊び(芸妓)を手配しよう
2ページ お座敷遊びってどんなもの?
3ページ お座敷遊びに挑戦しよう!
4ページ やっぱり貴方はコンパニオン?



【お座敷遊び(芸妓さん)を手配しよう】

まず、お座敷遊びに欠かせないのが「芸妓さん」。関東では「げいしゃ」、関西では「げいこ」と呼ぶようですね。最初に申しておきますが、芸妓さんはコンパニオンとは違います。遊郭の花魁とも違う!

「芸妓さん」とは、歌や踊りといった「芸」や「遊び」で、宴席を盛り上げる職業。ちなみに「舞妓さん」は、「半玉(はんぎょく)」とも「金魚」なんても言いますが、芸妓の見習い。昔は「玉(報酬)」が半分くらいで、白襟ではなく赤襟着てるっていうところからきたのでしょう。赤襟、だらり帯におこぼを履いた純「舞妓さん」は京都に40人位いるだけになってしまいました。

お座敷遊びの後、舞妓さんを連れ出そうなんて考えても「へぇ、おおきに・・・」(おっさん、何ゆうてんねん、キャバクラやあらへんでの意)と言われるのがオチ。気をつけて。

・・・でもって「芸妓さん」の手配ですが、昔ながらの大きな温泉地には、芸妓さんの事務所である「置屋」が必ずいくつかあります。熱海芸妓とか岩室芸妓、会津の東山芸妓なんて有名です。もちろん、京都や金沢、浅草に神楽坂なんて伝統ある街にもたくさんありますね。

芸妓さんを頼みたいときは、旅館に頼んでおくと、「見番」という芸妓予約センターを通じて置屋さんに手配が入るのです。

玉代(花代とも言う)は、地方によっても違いますが、概ね芸妓一人当り、一本5~6千円くらい。「一本」とはお座敷ならでは言い方で、線香が燃え尽きるまでの例えで、「30分」のこと。通常は90分三本勝負! これに、車代やご祝儀(チップ)が必要となるので、芸妓一人3万円くらいとみておけば充分でしょう。また、通常芸妓さんは数名頼むのが常。大きな宴会であれば三味線や笛・太鼓といった地方(じかた)さんも呼ぶと本格的になります。(地域毎に料金の決まりがありますので尋ねてみましょう)

初めてのお座敷なら、まずは大きな宴会で頼むのが現実的。こうしたお座敷を個人的な接待の場で頼めるようになれば「お大尽さん」とか「旦那さん」とか、「あ~さん」とか呼ばれるようになるんですけどネ。(あ~さん、なんていうのはふざけてるんじゃなく、実名で呼んじゃいけないという配慮なのです)
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