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3種類のコラーゲンが溶け込む男のおでんです。 タコと牛スジと鯨が究極のおでん(2ページ目)

素材にこだわる至福のおでん。茨城県の大洗から活きの良いマダコ、滋賀県の近江から近江牛のスジ、和歌山の太地から鯨。練り製品を一切使わない、辛口の男のおでんです。

執筆者:萩原 章史

■煮詰まることを考えて薄味で
今回、種として用意した鯨は ミンク鯨の本皮・うねす・さえずり(舌)・百畳(胃)とゴンドウ鯨の皮と脂です。食べ易い大きさに切り、串に刺しておきます。

大根は厚め(1cm弱)に皮をむき、面取りし、タップリのお湯で最低でも1時間下茹でし、流水で30分以上あくを取ります。卵は固ゆでにして殻を取り、こんにゃくは塩もみしてからさっと湯引いて臭みを取り、適当な大きさに切り分けておきます。



次はベースのだしの準備です。旨味が強い種がたくさん入りますから、だしはそれほど神経質になる必要はありません。今回は水4リットルに対して日高昆布を80センチと鰹節茶碗1杯です。お鍋を弱火に掛け、昆布を入れます。

ゆっくりと弱火で加熱し、鍋に泡が立つ前に昆布を出します。昆布はおでん種にもしますので、取っておきます。次に鰹節を入れます。鰹節は取り出しやすいように最初からこし器に入れて鍋に入れても良いです。お吸い物のような香を必要としないので、長めに味をしっかりと出します。

この時点で塩と醤油とお酒で下味をつけます。砂糖を入れないのでお酒を使います。塩大さじ2、醤油100cc、お酒200cc入れましたが、後で種から旨味が出てくる上に多少は煮詰まりますので、味付けは薄目です。後で塩と醤油で味を調節します。

■あえて、一度、冷ます
いよいよ種を入れていきます。鍋を強火に掛けてから具を入れますが、グツグツと沸騰する前に中火にして下さい。激しく沸騰させると種の表面が荒れて汁も濁ってしまいます。やっぱりおでんは透き通っていないと駄目です。

先ずはタコを丸ごといれます。もちろん、食べやすい様に足を1本1本切って、くしに刺しても良いです。次に串にさしておいたスジを入れます。この2種類の種はアクがでる上に、柔らかくなるまでに時間も掛りますので、この2種類だけで暫く煮ます。1時間ほど煮た時点で鯨類を入れます。そのまま更に2時間程煮ます。時間は鍋のサイズや火力によるのであくまでも目安です。この間、あくを取りつづけます。

3種類の種が柔らかくなり旨味が出たところで、味を染み込ませる具を入れていきます。また、この時点で汁の味を決めます。後から入れる具には塩気がないので、汁としてそのままで十分に味を感じられる程度に塩と醤油で味の調節をします。今回は醤油を少なくし塩で味を決めました。不思議なことにタコとスジと鯨の味わいですっかりとおでんらしくなっています。また、ここでスジの固さをチェックします。スジが固いようでしたら、もう暫く煮ます。



いよいよ卵・大根・こんにゃく・出汁を取った後の昆布を入れていきます。
これ以降はおでんの汁がふつふつとゆれる程度で静かに煮締めていきます。
2時間ほど煮て火を止め、いったん冷まします。出来れば翌日まで置いておきます。冷める過程でだしの旨味や塩分が種に染み込みます。従って冷ますプロセスはとても大事です。

冷めたおでんを再び火にかけますが、やはりグラグラの沸騰は禁物です。弱火でゆっくりと温めなおします。汁が温まってきたら美味しい木綿豆腐を水切りしてからだしに入れても良いです。おでんの味が少し移った豆腐に刻みネギとおぼろ昆布に醤油で格別な湯豆腐になります。

さていよいよ、おでんの完成>>
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