ケーキよりも和菓子がダイエット向き……その理由は?
カロリーが控えめな上、ダイエットに向いている和菓子。中でも上生菓子は、目で見て味わう楽しみもありますね!
甘いもの大好き!という人に最も人気があるのは、ケーキやチョコレートなどの洋菓子。バターたっぷりの生地や、乳脂肪のコクを感じられるクリームはやっぱり美味しく感じますよね。これらは高カロリーだとわかっていても、きっぱりと止めるのは至難のワザ!?
ダイエットは続ける事が大切なので、ムリな我慢はリバウンドのモト。せめて、甘いお菓子を上手に取り入れながらウエイトコントロールができたら理想的。
そこで今回は、カロリー控えめでダイエッターにメリットが多い「和菓子」にフォーカスしたいと思います。甘いものは一切ダメではないけれど、上手に食べるコツを知っておきたいですよね。
ではまず、お菓子のカロリーを3ランクに分け、和菓子のカロリーがどれほどなのかを把握して、カロリー調整に役立てることからスタートしてみませんか。
■低カロリークラス
1個あたりが100kcal程度、毎日でも1個ならOK!
- 水ようかん
- 上生菓子(薯蕷饅頭・練りきり)
- だんご(醤油)
- 豆かん
- ういろう(1カット50g位)
- かるかん(1カット40g位)
- もなか(1個35g位)
- くず饅頭
1個あたりが150kcal程度。週に2~3回までならおやつにOK!
- 大福餅、草餅
- カステラ(50g位)
- ようかん(50g位)
- 鯛焼き、今川焼き
- きんつば
- ようかん(50g位)
- 栗まんじゅう
- プリン(100g位)
- シュークリーム(大サイズは除く、70g位迄)
- ゼリー類(100g位)
1個あたりが200kcal以上。週に1回以下に抑えたい!
- どらやき
- ドーナッツ
- ショートケーキ
- チョコレートケーキ
- モンブラン
- チーズケーキ
参考:文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告『5訂食品成分表2008』より
実は食物繊維がたっぷり! 和菓子の素材
和菓子には植物由来の原材料が多く、炭水化物中に食物繊維が多く含まれています!
さらに、腸内の良性細菌を増やしてくれて便秘を防止するので、肌の健康にも大きく関係アリ。その上、生活習慣病の予防にも役立ちます。毎日摂り続けることで、健康な体づくりにもつながるんですよ!
食物繊維の必要量は、摂取カロリー1000kcalあたり10gが推奨されています。したがって、1日1800kcalを目標にしている人は18gの食物繊維が理想的。
食物繊維が多い原材料は、イモ類、野菜、豆類、海藻、きのこ類、果物など。和菓子には小豆(あん)、インゲン豆(白あん)きなこ、寒天を使うものが多く、意外に多くの食物繊維が含まれているので、オススメです!
■食物繊維の多い和菓子
- きんつば……6.5g(1個60gあたり3.9g/158kcal)
- ねりきり……3.6g(1個45gあたり1.6g/119kcal)
- どらやき……3.5g(1個85gあたり3.0g/241kcal)
- 練り羊羹……3.1g(1個50gあたり1.5g/148kcal)
- 栗饅頭……3.0g(1個50gあたり1.5g/155kcal)
- 大福もち……2.5g(1個65gあたり1.6g/153kcal)
- 水羊羹……2.2g(1個50gあたり1.1g/86kcal
ちなみに、ケーキは1個あたりの食物繊維量がぐっと少なめ。ショートケーキ1個にも約0.6gしか含まれません。食物繊維量を比較しても、和菓子はヘルシーで、女性にもぴったりですね!
気をつけたい脂肪+砂糖の組み合わせ
チョコレートに生クリーム、ムースにプラリネ……美味しく感じるケーキ素材ほど「油脂+砂糖」。食べる量には注意!
共通しているのは、ケーキなど洋菓子は「脂肪」と「糖分」のどちらも多いこと。いずれもカロリーが高い素材ですが脂肪と糖分を同時にたっぷり食べると、体脂肪がつきやすくなってしまいます。したがって、ケーキと和菓子のどちらがダイエット向きかといえば、脂肪の少ない和菓子がオススメなのです!
ケーキなどの洋菓子は、その20~30%が脂肪でできています。対して餅菓子や羊羹、上生菓子などは1%前後。洋菓子との脂肪の量の差は30倍もの差がある場合も!
専門的な話になりますが、人の体は脂肪より糖分が先に分解・吸収される仕組みになっています。甘いものと多くの脂肪を同時に摂ると、糖分によって血糖値が一気に上がった場合に、食べた脂肪がうまく代謝されなくなる場合があり、皮下脂肪として蓄えられやすくなります。
栄養素代謝の仕組みから言えば、一番良くないのは「食事時間が不規則で空腹時間が長い上、食べる時は一気に食べる習慣」また「食事を長時間ガマンして、空腹時にケーキを食べる習慣」の2つ。これらを続けると、ホルモンの働きに支障をきたし、血糖値が不安定になって、太りやすい体質まっしぐら!
これらの理由から、ダイエッターの間食は和菓子がベター。おやつを美味しく食べるため、太りにくい体質づくりのためには、日頃から血糖値を不安定にしないことも重要なのであわせて憶えておきましょう!
血糖値の安定に効果があるのは、炭水化物(ご飯など)をしっかり食事でとっておく習慣です。ご飯は敬遠する人が多いのですが、砂糖と違いゆるやかに血糖値に作用するので、結果的に太りにくい体づくりに役立ちますよ。
そして食事代わりにお菓子を食べるのは、最も代謝機能を低下させてしまう原因。食事できちんと必要な炭水化物を摂り、間食としてのお菓子の内容に気をつける事が、ダイエット成功への近道です!
和菓子にお茶は最良の組み合わせ
甘い和菓子にお茶の組み合わせは、味の面でもダイエットのメリット面でも、相性バッチリ!
近年の研究で、お茶には生活習慣病の予防効果があることが明らかになってきました。緑茶の渋み成分「茶カテキン(ポリフェノールの一種」には、特に脂肪を減少させる効果があることが判っています。急須で入れた煎茶1杯には約80?の茶カテキンが含まれるとも言われ、継続して一定量(※1)摂ったときに体脂肪を減らす効果が現れるとも言われています。
茶カテキンは、脂肪の吸収をおさえ、燃焼を助け、カラダの代謝を円滑にする働きもあり、甘いものと一緒はもちろん、毎日飲むことでダイエットのプラス効果をもたらせる可能性大!
お茶の種類は、煎茶、抹茶、烏龍茶などをあわせると良いでしょう。中でも玉露と抹茶には特にカテキンの量が多くてオススメ。どれも和菓子と相性の良い、味も良い飲み物なので、上手に活用したいですね!
※1:花王の研究では茶カテキン588mgを継続して12週間飲用している。
参考:AGF 商品・技術開発研究所 コーヒーオリゴ糖の整腸効果に関する資料、サントリー研究開発『赤ワインによる低比重リポタンパク(LDL)の酸化抑制』、花王R&D『茶カテキンによる体脂肪低減メカニズム』より
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