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「She is gone.」定番の失恋フレーズは意外な英文法

She's gone.(彼女は去った)I'm not finished yet.(まだ終わってない)など、意外な完了形をご紹介。形は受動態と同じ「be動詞+過去分詞」なのに、完了形になるケースがあります。

執筆者:古賀 和歌子

 

She is gone. は受動態じゃないの? 定番失恋フレーズ

「she is gone.」定番の失恋フレーズ

失恋フレーズ「She is gone.(彼女は去った)」は意外にも現在完了!

洋画やドラマで、男性が「She's gone.(彼女は去ってしまった)」とつぶやくシーンを見たことはありませんか?

このフレーズは通常「She's……」と動詞が省略されるので、現在完了形の「She has gone.」と思いがちですが、正しくは「She is gone.」です。

「She is gone.」でなぜ「彼女は去ってしまった。」という意味になるのでしょう?! 「be動詞+過去分詞」は通常は受動態の形で、もしこのフレーズが受動態なら「彼女は去られた」という意味になり、フラれたのは彼女の方になってしまいます。

実は、「She is gone.」は文法的には現在完了形なのです。現在完了形は通常「have+過去分詞」ですが、「She is gone.」のように「be+過去分詞」で完了形になるケースがあるのです。
 

go, do, finishは、「be動詞+過去分詞」でも完了形

「be動詞+過去分詞」で完了形になる具体例を見てみましょう。
 
  • All hope is gone.(望みはすべて消えうせた)

  • I'm not finished yet.(まだ終わっていない)

  • Are you done with your homework?(宿題は終わったの?)

これらのフレーズは、完了形の古い文法の名残。昔はcome、set、change など移動や変化を表す自動詞(目的語をとらない動詞)の過去分詞とbe動詞で、動作が完了した後の結果を表していました。現在では、go, do, finish などの動詞でのみ、この用法が使われています。

ロイヤル英文法」によると、上記の finished のような過去分詞は、形容詞化していると考えられる場合が多いとのこと。実際に辞書で finished をひいてみると、形容詞として「終えた、済ませた」という意味が紹介されています。

会話の中では、「Done.(終わった)」「Gone.(無くなった=食べ物や消耗品を使い切った時のような状況でよく使われる)」のように、過去分詞の部分だけで使われることも多いので、もはや形容詞と考えてもよいのかもしれません。
 

動作の完了を強調したい場合は have を使う

動作の完了を強調したい場合は、be動詞ではなく have と使います。

例えば go の場合、行き先がはっきりしている時には通常 have+過去分詞を使います。
 
  • She has gone to NY.(彼女はニューヨークへ行ってしまった)

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