(3)情報処理技術者試験:基本情報処理技術者
基本情報処理技術者試験は、組込プログラマのための試験ではありませんが、コンピュータの仕組みやプログラミングについての出題、さらにシステム開発全体についての問題が出題されるため、組込系プログラムを作成するにあたり総合的なスキル向上が期待できます。特に、組込系プログラマは、コンピュータの仕組みなどを理解している必要があるため、まずは基本情報処理技術者に挑戦し、基本的なスキルを向上させてください。
(4)情報処理技術者試験:テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)
テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)は、組込系プログラマにとって最も有益な資格でしょう。IPA(情報処理推進機構)のホームページでは、同資格に要求される水準を次のように記述しています。
<要求される技術水準>
要求された性能、品質、信頼性などをソフトウェアとハードウェアの適切な組合せによってエンベデッドシステムとして実現するため、次の幅広い知識・経験・実践能力が要求される。
(1)マイクロプロセッサやシステムLSI などを組み込む立場から、ソフトウェア開発の要求仕様をまとめることができる。
(2)要求仕様書を分析し、ハードウェアとソフトウェアの適切な組合せによって、エンベデッドシステム開発工程の計画及び管理ができる。
(3)機能設計、詳細設計、システムの実現、ハードウェアとソフトウェアを結合した総合テストなどの一連の作業を実施できる。
(4)情報技術及び制御技術などに関する基礎から先端までの知識をもち、要求されたエンベデッドシステムを開発する当該分野の知識を速やかに獲得でき、当該分野の専門家と技術上の打合せができる。
C言語、Java能力検定や基本情報処理技術者が、プログラマの資格であるのに対して、エンベデッドシステムは、要求仕様のまとめから、システム開発計画の作成、システム設計など、エンベデッドシステム(組込系システム)開発の上流から下流まで全て対応できるSE向けの資格だと言えます。最終的には、このような資格に挑戦し、組込系技術のスキル向上を目指してください。
今回は、情報機器や家電製品に利用される、組込系システムを開発するプログラマやSEにとって有益な資格をご紹介しました。これらの資格は、プログラム作成に関する出題が多くあります。参考書などで勉強するだけでなく、実際にプログラムを作成して勘所をつかむことも重要です。それでは、合格目指してがんばってください。
<関連リンク>
用語解説:テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)
初心者のためのC言語講座
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