人間関係

大人になってからでも遅くない! 「自己肯定感」を高めるには? 生きづらさを感じている人への処方箋

大人になってから「自己肯定感(=自分の存在そのものを肯定する感覚)」の低さに悩む人は少なくないです。自己肯定感を高めるにはどんな行動、思考を持つようにすればいいのか、解説します。

ひかり

執筆者:ひかり

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大人になってからでも遅くない! 自己肯定感を高めるには?

大人になってからでも遅くない! 自己肯定感を高めるには?

「自己肯定感(=自分の存在そのものを肯定する感覚)を高めること」は大切だと分かっていても、なかなかできない人は多くいます。どんな行動、思考を持つようにすればいいのでしょうか?
<目次>
 

自己肯定感が低くなった理由、原因を考える

自己肯定感を高める方法はいろいろとありますが、まずは、「なぜ自己肯定感が低くなってしまっているのか」という根本的な原因を考えることが大切です。それをクリアしない限り、上っ面なところだけで自己肯定感を高めているフリをしても、すぐに下がってしまうからです。

「自己肯定感を低くする原因」には何があるのかというと、そこには、“現代社会の問題”も隠れています。普通に生活をしていても、自己肯定感が低くなるようになってしまっているからです。

例えば、学歴社会でいい成績をとり、いい大学に入ること、さらに、いい会社に就職し、出世することが理想的な人生だという価値観が、根強くあります。でも、そんな理想通りの人生を歩める人なんて、一握り。大半の人はどこかで脱落、挫折します。そんなとき、うまくいっている人と比べ、「自分はダメな人間なんだ」と劣等感を抱きやすくなってしまうのです。

さらに、現代は経済至上主義になる傾向があり、物理的にお金がなければ生きていくことが難しい環境でもあります。それもあって、「お金を生み出せないものは、価値がない」という思考が充満し、文化、芸術、伝統すらも、きれいごとでは済まないほど、お金とは切っても切り離せないようなものになってしまっています。

人々も「お金を稼げない自分には、価値がない」という誤った考えを持ちやすく、さらに不景気だと、収入を上げることは厳しくて達成感を得にくいので、自己肯定感が低くなってしまうことが多いのです。
 

親によって自己肯定感を下げられるケースも……

それだけでなく、子どものころに投げられた「親からのネガティブな言葉」によって、自己肯定感が低くなってしまっている人もいます。

親が「学歴社会や経済至上主義の価値観」を持っていると、子どもが持つ本来の能力を生かすことよりも学校の成績を重視し、テストで悪い点数をとると残念な人間であるかのような怒り方をしてしまうことがあります。なかには、「いい子なら愛する、悪い子なら愛さない」という“条件付きの愛情”を子どもに示す親も……。

それだけでなく、親が強い劣等感を抱いていると、自分よりも優れているところがある子どもに対して嫉妬心を抱き、輝きを奪ってしまうような発言をしてしまうケースもあります。例えば、自分は勉強ができなかったのに子どもは優秀だったり、夫婦仲は冷めきっているけど夫(妻)が子どものことはかわいがっていたり、場合によっては、子どもがキラキラ輝いていたりすると、嫉妬心が芽生える場合もあるのです。

そういう親は、わざと子どもを傷つけるようなことを言うことで、自分の「親としてのパワー(=自分には力があること)」を実感したがるので、困ったものです。
 

「お金持ち」=「幸福」ではない

自己肯定感を高める方法として、まずは「あらゆる呪縛、洗脳、誤った思考から解き放たれること」が大事だと考えています。人の価値は、学歴や収入、社会的地位で決まるほど、そんな表面的で単純なものではありません。

また、私たちが生きる上で1番大切なことは、「幸せになること」です。高学歴になること、出世することは、幸せになるための「手段」にはなり得ますが、「ゴール」ではないはず。でも、いつのまにか、幸せになることよりもそれらを重視し、「ゴール」にしてしまっていることがあります。そのため、「出世できても不幸な人」が増えてしまっているのです。

「高学歴であること」や「お金を稼げること」と「幸福度」は別ものだということに気付き、「自分にとっての幸せ」をきちんと見つけることが大切。中卒であっても、好きな仕事で生活できている人は幸せ者ですし、実際に中卒で活躍している起業家、著名人もいます。

また、お金だけ持っていても幸せにはなれないし、「お金があること」と「人としての価値」は別ものです。

残念ながら、現代の経済のシステムだと、お金を持つのは、“お金を増やす才能”があるかどうかがポイントになってしまうことが多々あります。社会のシステムにおいても、経済格差が生まれやすくなっているのです。“お金を増やしやすい職業”もあれば、そうではない職業もあります。芸術の才能があっても、お金を稼げない人もいるのです。

でも、人生において「働く」意味は、お金を稼ぐことだけではありません。「どういう人生を歩むのか」よりも、ただただ「お金を稼ぐこと」に注力してしまうような“お金の奴隷”になってしまうと、幸福ではなくなってしまうでしょう。

自分で“物事の本質”を見ようとしないまま、「高学歴の人は、人としてすごい人。低学歴の人は、人として残念な人」「お金持ちは、優秀な人。お金を持っていない人は、無能な人」という誤った価値観を刷り込まれている限り、自己肯定感を下げる思考から抜け出すことは難しいでしょう。人に対するジャッジが、巡り巡って、自分の“自己に対する評価”にもつながってしまうのです。
 

自分ではなく「親」に問題があると気付くことが重要

親に自己肯定感を下げられてしまった人も同様。まずは「子どもの自己肯定感を下げる親は、おかしいのだ」と気付くことが大切です。

相手に問題があることを理解できれば、「自分はダメ人間なんだ」と否定する必要はなくなるし、影響も受けにくくなります。それでも親の影響を受けてしまう場合は、わざわざ縁は切らなくてもいいので、距離を置いた方がいいでしょう。
 

自分を大切にすることで、人からも大切にされる

私たちはまずは、「自分の価値」をきちんと認めてあげる必要があります。どんなにコンプレックスがあっても、それを含め、「自己を受け止める」のです。

さらに、「自分を大切に扱う」ことが重要です。身だしなみはもちろんのこと、日々、快適さを感じるように住居を整えるなどをして、自己が喜ぶことをしてあげることで、「自分は大切にされるべき人間なのだ」と実感できるようになってきます。誰もが、大切にされるべき人間なのです。

自分を大切にしていると、佇まいや雰囲気が変わってくるので、人からも「この人は大切にしなくてはいけない存在だ」と思ってもらいやすくなります。人から大事に扱われることで、自己肯定感がさらに高まります。

また、人から感謝されるようになると、自己肯定感が高まります。無理しない程度に、人に対して手を差し伸べられる人になることを目指すといいでしょう。電車内でお年寄りに席を譲るところから始めてもいいのです。「ありがとう」と言われる機会が増えるほど、人は、自己肯定感が高まります。

なかには、人から「褒められる」ことで自己肯定感を高めようとする人もいます。でも、褒めてもらえるかどうかは、相手の好みや価値観にもよります。それなら、「感謝されるようになる」方が実現しやすいです。ただし、「人の親切心を利用して、都合よく使おうとする人」と関わってしまうと、むしろ自己肯定感が下がってしまうし、度が過ぎるお節介はありがた迷惑になってしまうので、相手の反応をよく見ることは大切です。

現代は普通にしていると、自己肯定感が低くなるような思想、価値観がはびこっています。そこに気付いて、「自分にとっての幸せ」を見つけ、自己を大切にし、人から感謝されるような行いをすることを目指したいものですね。
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