資産運用

50代共働きです。夫婦で月6万円ずつ投資してますが、金額を増やすべきか悩んでいます

みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、50代共働き夫婦の投資にまつわるお悩みに深野先生がアドバイスします。

執筆者:All About 編集部

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みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、50代共働き夫婦で月12万円を投資している方からの質問です。
 

Q. 夫婦で月6万円ずつ投資しています。もっと投資額を増やすべきでしょうか?

「世帯年収は1000万~1400万円で、夫婦とも定年まであと10年弱です。現在は月6万円程度、お互いに積み立てで投資信託を買っています。しかし、定年後(もしくは早期退職後)、この額を積み立てていけるか不安です。働いている間はもっと額を増やした方がいいのでしょうか。早期退職して再就職した場合、年収は半減すると見込んでいます」(rikumamaさん/51歳/女性/正社員)

<金融資産>現金預金200万円、リスク資産100万円
 
投資額をもっと増やすべき?

投資額を増やすべきか悩んでいる50代共働き夫婦

 

A. 「現役の間は投資額を増やすのもありですが、現預金を増すことも考えてみて」(深野さん)

世帯年収が1000万円以上ありますが、金融資産が少ないのが気になります。教育費や住宅ローンの繰り上げ返済などに充てたのか、詳細がわからないので何とも言えませんが……。現在は、お互いに月6万円程度を投資に回しているので、合わせて月12万円になりますね。

ここで少し考えてみましょう。例えば、世帯年収が1000万円だとすると、手取りで年間使えるのは800万円ぐらいになると思います。月12万円を投資に充てているので年間で144万円。これを手取りから差し引くと、年間656万円(800万円-144万円)が生活費に回っていることになります。具体的な支出の内訳はわかりませんが、月額で考えると50万円強と結構多めです。
 
もし支出を抑えることができ、今の収入が続くのであれば、あと10年は頑張って積立投資を続けながら、同時に貯蓄も検討してみてください。

例えば、お互いが年間150万円ずつ、月12万5000円を投資と貯蓄に回したとします。投資と貯蓄の割合は、1:2くらいでしょうか。そうすると、10年間で金融資産は3000万円(年間150万円×2人×10年)くらいになります。仮に早期退社しても、2000万円以上になるのではないでしょうか。
 
いまのペースのままだと年間144万円ですから、10年間で1440万円。現時点の金融資産を合わせても1740万円です。金融資産が少ない状態で早期退職してしまうと、生活が苦しくなってしまいます。少なくとも2000万円ぐらいになるまでは、早期退職は考えない方がいいと思います。

世帯年収が大きい分、支出も大きくなっています。生活をダウンサイジングしないまま、再雇用になった場合、加速度的に金融資産を取り崩すことになってしまう可能性もあります。まずは早急に家計を見直し、貯蓄を少なくとも現在の倍以上にできるよう、頑張ってみてください。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
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