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家庭のコンセントでLANを構築!(3ページ目)

話題になって久しい電力線通信が最近現実味を帯びてきました。ここでは、電力線通信の概要とその見通しについて解説しましょう。

岡田 庄司

執筆者:岡田 庄司

LAN・無線LANガイド

PLC実現の見通し

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ガイド:
そうでもないんです。実は、2006年6月に以下のような制限を設けてPLCを推進していこうという方向になっています。
(1)電波遮へい性能および電力線の平衡度が国内の家屋の99%を満たす。
(2)高速PLCを使う家屋から10mもしくは30m離れた場所でPLCが発する電磁ノイズが周辺雑音と同レベルになるようなコモン・モード電流の許容値が決められた。

相談者:
専門用語があってなんだかよく分かりませんが、なかなか厳しい条件のようですね。
ところで、素人考えで申し訳ないのですが、アマチュア無線に認可されている周波数帯だけをフィルターで制限すればいいんじゃぁないですか?漏洩電波にフィルターをかけて無線への影響を無くすということですが...

ガイド:
そういう訳にもいかないんですよ。実はPLCによる漏洩電磁波周波数帯に引っかかってくるのはアマチュア無線だけではありません。警察無線や漁業無線、NHK、日本短波放送、CATVなど多種多様な電波がPLCのノイズに影響される可能性があります。

相談者:
じゃぁ、やはり私たちが近々利用するのは無理なんでしょうか?

ガイド:
いえ、上記コモン・モード電流の許容値が決められたことで、一応推進という方向になっています。推進派つまりPLCモデムの開発を進めてきたメーカーは「コモン・モードの許容値は国際的に見て極めて厳しい値り技術的には難しいが決められた許容値の範囲で製品開発を進めたい。」という見解です。以後、電波監理審議会を通過すれば、実用化はもうすぐということになります。
ただ、まだまだ既存のインフラに影響を与えるという懸念も根強くありますし、許容値でどの程度の速度が実現できるかという問題もあります。これらは、今後の課題というところでしょう。

次回の記事は、もう少しPLCについて詳しく解説しましょう。発表は特例なのですが、2日後です。9/20日(水)にまたLANサイトを見て下さいね。それでは。
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