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朝ドラヒロイン同士の遭遇(後):自分自身を見た女優

朝ドラ主人公の実在のモデル同士がお互いに出会った例、可能性を調査する記事の後編。今回は自らモデルになったあの脚本家を中心に考えます。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

前回のガイド記事「朝ドラヒロイン同士の遭遇(前):村岡花子の年下の友も
の続きです。

朝ドラ作品はそれぞれ独立した世界なので、それぞれのヒロインは会うはずありません。しかし実在のモデルがいる場合、そのモデル同士は現実にあったことがあるのでは?ということで調査してみました。
モデルになった人

            モデルになった人


徳島でも

接点となる場所はどうしても東京、大阪が多くなりますがそれ以外ではないか?
可能性として徳島を考えました。『おはなはん』の舞台は愛媛県大洲市ですが、モデルの林ハナの出身地は徳島市。舞台が変更になったのは徳島市がロケに対する便宜をしぶったためとか。

それはともかく朝ドラで徳島市といえば『なっちゃんの写真館』。ヒロインのモデルは写真家立木義浩の母・立木香都子、舞台のモデルは実家の立木写真館です。立木写真館の創業は1883年、林ハナの生年は1882年と一年違い。なので『おはなはん』が『なっちゃんの写真館』で写真を撮っていてもおかしくないと思うのですが、どうなんでしょうか。

ちなみに林ハナの孫が脚本家・林秀彦で朝ドラでは『鳩子の海』(1974)を担当。林秀彦と冨士眞奈美の間の長女も脚本家・岩崎リズ。バラエティ番組の二世タレント企画で見るたびに「おはなはんのひ孫だ」と思ってしまいます。


橋田ホームドラマの原点

『春よ、来い』は脚本の橋田壽賀子自身がモデル。なので橋田壽賀子の脚本家としての活動を見ていると別の朝ドラヒロインのモデルとの出会いが浮かび上がってきます。

『渡る世間は鬼ばかり』に至る橋田ホームドラマの原点的作品がNHK『となりの芝生』(1976)。主演は山本陽子で夫役に前田吟、実家の母役に赤木春恵とはやくもメンバーがそろいつつあります。そして姑役は沢村貞子。『おていちゃん』の原作・モデルです。

姑としてのイビり演技は『ごちそうさん』の義姉・和枝(キムラ緑子)に優るとも劣らないレベル。『となりの芝生』後も『となりと私』(1977)『幸せのとなり』(1979)と、橋田脚本の「となり」三部作が続き、沢村貞子はすべてに出演してます。顔合わせなどで当然会っているでしょう。

次は「衝撃の一言

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