世界遺産/ヨーロッパの世界遺産

グラナダのアルハンブラ宮殿/スペイン(3ページ目)

アラベスク、カリグラフィー、象嵌細工、装飾タイル、モザイク、ムカルナスといったイスラム芸術の粋を集めたイスラム建築の最高峰・アルハンブラ宮殿。世界広しといえどもこれほど精緻な装飾は類を見ない。一方、ヘネラリーフェは天国を表現した美しい庭園で、アルバイシン地区は町歩きが楽しい迷宮都市。今回は見所豊富な世界遺産「グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

グラナダの見所3. ヘネラリーフェ

ヘネラリーフェ、アセキアの中庭

14世紀に建設されたヘネラリーフェ、アセキアの中庭。向こうに見えるのがアルハンブラ宮殿

糸杉の中庭

ヘネラリーフェの糸杉の中庭

14世紀、太陽の丘に建てられたナスル朝のスルタンたちの夏の離宮で、「水の宮殿」の異名を持つ。ヘネラリーフェは「天の楽園」という意味で、『コーラン』の示す楽園をこの世界に再現したもの。内部にはアセキアの中庭、ポロの中庭、糸杉の中庭、王妃の中庭といった数々の庭がある。

水をふんだんに使うためにわざわざシエラネバダ山脈から水を引いており、高低差をうまく利用して滝や噴水、水路に水を流している。もちろん電気仕掛けではない。

糸杉やオレンジ、ブドウ、バラなど、さまざまな樹木や花々の生垣があり、水のせせらぎや滝の音とあいまってとても清涼な空間を演出している。

 

グラナダの見所4. アルバイシン地区

アルバイシン地区から眺めたアルハンブラ宮殿

アルバイシン地区から眺めたアルハンブラ宮殿。迷路のような町並みはムーア人によって開拓されたが、イスラム教徒たちは15世紀のレコンキスタ完了とともに北アフリカなどへ移住した

アルバイシン地区

アルバイシン地区のフォトジェニックな街並み

北アフリカから移住してきたイスラム教徒、ムーア人(ベルベル人)たちが8世紀に切り拓いた街並み。白壁・オレンジ屋根の家々が立ち並んでおり、石畳の通路が迷路のように続く町歩きの楽しいエリア。

ハイライトはサン・ニコラス展望所で、シエラネバダ山脈とアルハンブラ宮殿を一望することができる。特に夜はアルハンブラ宮殿の夜景を見ようという観光客でにぎわっている。

他に、サン・サルバドール教会やダール・アル・オラ宮殿、アラブ式浴場ハマムなどの見所がある。もともとこの物件は1984年に「アルハンブラ宮殿とヘネラリーフェ、グラナダ」の名で世界遺産登録されたが、1994年にアルバイシン地区が加えられて拡大登録された。

世界遺産ではないが、アルハンブラとアルバイシン地区の周辺に広がるグラナダ市街にも、フェルナンド2世とイサベル1世というカトリック両王の遺体を収めた王室礼拝堂やグラナダ大聖堂、サクロモンテの丘など見所は数多い。

 
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