コンビニグルメ/コンビニスイーツのトレンド

食品添加物を排したローソンの「ピュアシリーズ」(2ページ目)

ローソンから、乳化剤や安定剤などの食品添加物を排した「ピュアシリーズ」がスイーツ・パンの商品群で発売になり、反響を呼んでいます。コンビニスイーツに添加物不使用のスイーツが求められる背景や、ローソンの開発者の思いを取材しました。

笹木 理恵

執筆者:笹木 理恵

おうちグルメガイド

おいしさを生む、素材&製法へのこだわり


素材

北海道産の素材を中心に、良質な素材を厳選して使用。

例えば乳化剤とは、油脂と水を混ざりやすくする働きをもつ添加物のこと。これを使わない場合は、油と水をていねいに混ぜ合わせるという作業が必要になります。また、膨張材やイーストフードを使わずにスポンジやパンを作る場合は、卵や酵母の自然な力でふくらませなければなりません。

すると、自然とレシピそのものがシンプルになり、その分手間ひまをかけて作ることが必要となります。レシピが簡潔な分、素材の味がストレートに出るため、良質な素材選びが味を大きく左右します。

ピュア水ようかん

北海道産のゆめむらさき小豆と、キレのある甘さに仕上がる氷砂糖を使用。寒天で固めてほどけるような食感に。「ピュア水ようかん」(150円)

そこでローソンでは、国産素材をはじめとする良質な素材、そして街のお菓子屋さんで手づくりしているような昔ながらの手間暇をかけた製法にこだわることで、この「ピュアシリーズ」を完成させたそうです。良質な素材とは、主に以下のような素材が挙げられます。

【素材】     
小麦……北海道産「春よ恋」など
小豆……北海道産ゆめむらさき/北海道羊蹄山麓産小豆
生クリーム……北海道産生クリーム
砂糖……北海道産の甜菜糖
※一部抜粋。商品によって使用する素材は異なります。

ピュアショートケーキ

ふわふわのスポンジとなめらかな生クリームのおいしさをシンプルに味わえる「ピュアショートケーキ」(260円)

また、昔ながらの手間をかけた製法で代表的なのは、ケーキのスポンジです。しっかりとしたふくらみをもたせつつ、ふわふわと口溶けのよい食感に仕上げるため、全卵を使う共立て法よりも手間のかかる別立て法(卵黄と卵白を別に泡立てる)を採用。メレンゲの力でふっくらとした生地に焼き上げています。これはとくに手間のかかる作業で、試作期間を半年ほどかけてようやく製造ラインにのせることができたそうです。

また、「ピュアシリーズ」では良質な素材の味を素直に感じてもらえるよう、華美なデコレーションはせず、どのお菓子もごくシンプルな仕立てになっています。生クリームとスポンジの口溶けを楽しむショートケーキ、小豆の風味を楽しむ水ようかん。また食べたくなるスイーツは、こうしたベーシックなものなのかもしれないな、と気づかされます。

次ページでは、「ピュアシリーズ」販売の狙いと、開発者の想いを探ります!
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