世界のエレクトロ男女ペア～旧ユーゴ(2)

セルビア

ガイド：
前回、スロベニアとクロアチアを制覇しましたので、残りの旧ユーゴスラビアです。旧ユーゴスラビアから次々と国が独立していった結果、セルビアとモンテネグロからなるユーゴスラビア連邦共和国、そしてより緩やかな連合国となるセルビア・モンテネグロとなり、2006年にモンテネグロが独立し、セルビア共和国となります。セルビアの首都、ベオグラードはユーゴスラビアの首都でもありました。セルビア人の多くは、同じキリスト教でもカトリックとは異なる正教会です。人口はややこしいですが、コソボを除いた場合、720万人ちょっと。

Sixth June

ガイド：
ベオグラードで結成されたSixth June。Lidija AndonovとLaslo Antalからなるダークウェイヴ系。セルビアって、ダークウェイヴとかゴスが流行っているんでしょうか？

Never Leave Me (YouTube)
Everytime (amazon.co.jp)
松見：
Sixth June、楽曲・ビジュアル共に2010年代の音楽とは思えない、良い意味で時代錯誤な80年代コールドウェイヴ～シンセポップのツボを見事に押さえていますね。 セルビアにも80年代のダークウェイヴの潮流があったようで、男女かは定かではありませんが、Psihokratijaというデュオがいたのを発見しました。

Who Is Alive Who Is Dead (YouTube)

ガイド：
メンバー名は、Gorjan KrsticとZoran Petrovicあり、ヴォーカルのZoranは明らかに男性なので、Gorjanが女性っぽくない名前なので、男性のみの可能性が高いですね。でも、ユーゴは80年代からあまり西ブロックと変わらない感性なのが、驚きです。

inje

松見：
セルビア語で"霜"を意味する2007年結成のエレポップユニットinje。4人組のバンドでしたが、現在はJelena MileticとJovan Vesicによる男女デュオとして活動しています。クロアチアのNipplepeopleとは対バンでライヴを行なうなど親交が深いようです。 ちなみに自分は2011年に彼らの「danas」という楽曲のリミックスを勝手に制作して一方的に彼らに送りつけたことがあるのですが(笑)、なんと光栄なことにセルビア語版Wikipediaの彼らの項目の中にBreezesquadの名前がちゃっかり載ってるのを発見しました。

Kofein i CO2 (YouTube)
danas [Breezesquad Remix] (Soundcloud)
inje (Wikipediaセルビア語版)
ガイド：
旧ユーゴに強い松見さん、凄い！ Wikiでは、日本を代表するリミキサー的扱いですね。Wikiにも書いてありますが、特にヴォーカルですが、Ladytronに近いものを感じます。injeの人も気にいったようですが、松見さん(Breezesquad)のこのリミックス、僕的にもストライクです！
セルビアとクロアチアは政治的には仲が悪いという印象ですが、セルビアとクロアチアのユニットの間に親交があるというのを知り、いい話を聞いた気分です。