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燃費<安全性の時代! 自動ブレーキ付きのワゴンR登場

ワゴンRが年次改良で燃費を大幅に向上させた上、レーザーセンサーによる自律緊急ブレーキも選べるようになった。最大のライバルであるダイハツ・ムーヴは自律緊急ブレーキを設定するや売れ行きが伸び、ワゴンRじゃ勝負出来なくなったからである。今や軽自動車すら燃費より安全性か?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

ムーブに追いつけ、追い越せ!

ワゴンRが年次改良で燃費を大幅に向上させた上、レーザーセンサーによる自律緊急ブレーキも選べるようになった。最大のライバルであるダイハツ・ムーヴは自律緊急ブレーキを設定するや売れ行きが伸び、ワゴンRじゃ勝負出来なくなったからである。今や軽自動車すら燃費より安全性か?

全国のスズキ販売店で体験試乗をやっているので、ぜひ試してみたらいい。以下、ワゴンRの自律緊急ブレーキの紹介をしてみよう。
ワゴンR FXリミテッド フィズブルーパールメタリック

ワゴンR FXリミテッド フィズブルーパールメタリック


まず全体のシステムだけれど、基本的にVWアップ! と同じドイツ・ボッシュのレーザーセンサーを使う。ちなみに「レーダー」と表記しているが、明らかに間違え。

レーダーとは電波を使って測距するシステムであり、ワゴンRのレーザーセンサーは赤外線(光)である。ミリ波の電波使うレーダーと比べ、雨など悪天候に弱く、測距出来る距離も短い。100歩譲って「レーザーレーダー」と表記すべき。したがって基本的な性能は高くない。

ただ停止速度が5~30km/hになっており、ムーブの5~25km/hより高い。ムーブも30km/hで稼働するも、25~30km/hだと完全に止まりきれない可能性大。といったことからすれば、ボッシュのシステムの方がムーブのシステムよりスペック的に高いのだろう。

その際、注意して頂きたいのは、30km/hを1km/hでも超えたらノーブレーキ状態になると言うこと。31km/h以上になるとスイッチが切れてしまうワケ。わずか1km/hでノーブレーキと自動停止である。国交省の指針だというけれど、私からすると考えられない。

この価格は大バーゲン!

ワゴンR レーダーブレーキサポート

ワゴンR レーダーブレーキサポート

自動ブレーキを試してみると、他のモデルと同じくギリギリまでブレーキ介入は行わず「もうダメ!」というタイミングで急ブレーキを掛ける。早いタイミングからブレーキ制御を入れると、ドライバーが自動ブレーキに頼るようになってしまうからだ。という点からも「緊急ブレーキ」と言って良い。

素晴らしいのは価格。グレードにもよるけれど、4万2000円~5万400円の上乗せで付く。しかも横滑り防止装置までセット。というか、スリップ事故防止効果の高い横滑り防止装置だけで5万円くらいすることを考えると、大バーゲンセールだと思う。ぜひ付けておきたい。

また、自律緊急ブレーキだけでなく、飛び出し防止機能も備わっている。お年寄りの事故パターンに多いのがアクセルとブレーキの踏み間違え。レーザーセンサーで前方の障害物を常時検知しているため、物体が存在したらアクセル全開にしても飛び込まないような制御を掛けてある。

ということで現在ハイト系の軽自動車を買うなら、ムーブかワゴンRを強く押しておく。やはり自律緊急ブレーキは30km/h以下という条件付きながら、事故防止効果という点で素晴らしい威力を発揮すると思う。ホンダやNMKV(日産/三菱自動車)も早い対応が望まれる。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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