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最年少プロ・ピアニスト牛田智大くんインタビュー(2ページ目)

日本のクラシックピアノ界で史上最年少12歳でCDデビュー、牛田智大くん。数々のコンクールを制覇した技術と深い音楽性の秘密とは? セカンドアルバムへの思いは? など直撃インタビュー!

大塚 晋

執筆者:大塚 晋

クラシック音楽ガイド

セカンドアルバム「献呈~リスト&ショパン名曲集」について

セカンドアルバム『献呈~リスト&ショパン名曲集』

献呈~リスト&ショパン名曲集【初回限定盤】【SHM-CD】【+DVD】

献呈~リスト&ショパン名曲集【通常盤】

献呈~リスト&ショパン名曲集【通常盤】

『献呈~リスト&ショパン名曲集』
リスト:
1:献呈(シューマンの歌曲による)
ショパン:
2:夜想曲 第1番 変ロ短調 作品9の1
3:夜想曲 第3番 ロ長調 作品9の3
4:バラード 第3番 変イ長調 作品47
5:マズルカ 第36番 イ短調 作品59の1
6:マズルカ 第37番 変イ長調 作品59の2
7:マズルカ 第38番 嬰ヘ短調 作品59の3
リスト:
8:パガニーニ大練習曲 第6番《主題と変奏》
9:セレナーデ(シューベルトの歌曲による)
10:ハンガリー狂詩曲 第12番 嬰ハ短調
11:死の舞踏 S 555(サン=サーンスによる)
12:郷愁(ル・マル・デュ・ペイ)(巡礼の年 第1年《スイス》~)

初回限定版
通常版
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ガイド大塚(以下、大):まず今回のアルバムについて教えてください。ショパンとリストの曲が収められていますね。

愛の夢~牛田智大デビュー【通常版】

愛の夢~牛田智大デビュー【通常版】

牛田智大くん(以下、牛):はい、デビューアルバム『愛の夢~牛田智大デビュー』は“大切な人”を思って作られた曲(プーランク:「エディット・ピアフを讃えて」、ベートーヴェン「エリーゼのために」など)がほとんどでしたが、今回は“大切な場所”を思って書かれた曲を多く弾きたいなと思いました。ショパンは祖国ポーランド、リストも祖国ハンガリーを思い作った曲が入っています。2人は同じ時代に生きた作曲家ですけれど性格が違う。そんな2人の曲に挑戦したいな、と。CDデビューしてから1年、「この曲はいい曲だなぁ」と勉強してきたことの集大成が今回のアルバムかな、と思っています。

:単に次は「王道ショパンとリストだ!」というわけではなかったのですね、さすがです。

:1曲目のリスト:「献呈」は元々シューマンが作った歌曲で、彼の結婚式の前夜、妻になるクララ・シューマンに「好きだよ!」という思いを込めて贈った曲です(照)。いつもお世話になっている方々やいつも演奏を聴いてくださっている方々にお届けできたらばと思い1曲目にしました。

ショパンの「夜想曲」「ワルツ」「マズルカ」は、どれもショパンの代表作ですが、僕なりに演奏できたらいいな、と思い弾きました。リストの「セレナーデ」や「死の舞踏」などは、今まで自分があまり弾いてこなかった分野なんですけれど、新しい好みっていうのかな、今回選んでみました。どれも一年前なら全部納得のいくカタチで弾けなかった曲だなと思っています。

:確かに、1曲目の「献呈」が聴き手への贈り物というメッセージはとてもよく伝わります。ショパンも「マズルカ」でグッと大人っぽくなり、リストの「パガニーニ大練習曲」や「ハンガリー狂詩曲」、「死の舞踏」は今までにはないというか、大人びたレパートリー、演奏という印象を持ちました。それにしても、一年で大きな成長ができるって羨ましいですね(笑)。
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