ガーデニング・園芸/植物の種類と育て方

エスニックな香り?コリアンダー(2ページ目)

育てる、見る、食べる、香る、癒される……そんなハーブを暮らしに取り入れてみませんか?今回は、独特な香りが特徴のコリアンダーをご紹介します。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

コリアンダーを苗から育てる

コリアンダーの葉

とう立ちすると、葉の切れ込みはもっと深くなる

「コリアンダーは種まきがおすすめ」と述べましたが、もちろんポット苗も流通しています。種をまきそびれた、うまく発芽するか不安……という方は、苗からはじめることもできます。

苗から育てるときに注意したいのは、「定植する際に根を傷めない」という点です。コリアンダーは直根性、いわゆる「ゴボウ根」です。植え替えの際に根を傷つけてしまうと、深刻なダメージを負います。この点に気をつけて植え替えれば、後は他のハーブ同様に楽しむことができます。なお、すでにトウが立ち始めていたりポット内で根が回っているようなものは、慎重に植え替えてもその後の生育があまり望めないので、できるだけ若い苗を選ぶようにします。

 

コリアンダーの花

コリアンダーの花

また、「コリアンダー=エスニック料理」のイメージからか、暑さに強い植物のように思われがちですが、夏の直射や乾燥には弱い傾向があります。必要に応じて遮光をしたり、株元をマルチングして乾燥を防いであげましょう。

株が充実してくると、やがて葉の切れ込みは深くなり風味も弱まります。コリアンダーは一年草なので、花をつけさせて種を採りましょう。花後は種をしっかり熟させるため、茶色になるまで待ってから茎ごと収穫します。これを風通しの良い日陰に吊るして、しっかり乾燥させた後、茎から種を外して保管します。

 


コリアンダーの効能と利用法

コリアンダー

茎・葉・根は調理して、種はスパイスに

コリアンダーは、葉は生のままサラダや薬味に、茎や根はスープや煮込み料理に、種はスパイスにと、全草が食用となるハーブです。葉には消化促進の働きがありますが、冒頭でご紹介したようにその独特な香りから敬遠される方も多いハーブです。でも、この香りも、乾燥させることで甘く変化します。料理の仕上げにドライハーブをパッとちらして、色味と風味を加える使い方もいいでしょう。

種には消化促進、健胃整腸、抗菌、鎮静作用、咳止めといった効能があります。シチューやカレーといった煮込み料理にマッチするスパイスですが、種そのものを食後に数粒噛んで消化を助ける、という使い方もあります。

さまざまな薬効があり古くから栽培されてきたコリアンダー、その独特な香りが苦手……という方も、コリアンダーシードの甘い香りを目指して、育ててみてはいかがでしょう。

 

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