DIY・日曜大工/小物家具の作り方

内窓をDIY!防音・断熱効果のある二重窓を自分で取り付けよう

DIYで既存の窓を二重窓にする方法を紹介します。自分で取り付ける簡易的な内窓ですが、窓からの冷気を室内に入りにくくしてくれるので、寒い家にはおすすめ! 二重窓には防音や断熱効果があり、省エネ、節電、冷暖房効率のアップにもつながります。

番匠 智香子

執筆者:番匠 智香子

DIY・日曜大工ガイド

DIY 自分で取り付ける二重窓

二重窓

DIYで簡単に作れる二重窓です

冬は家の中が寒い!という方にオススメなのがDIYで作る簡易二重窓です。既存の窓を二重窓にすることによって、窓からの冷気を室内に入りにくくしてくれます。そしてエアコンや暖房の効率も上がるので省エネにもつながります。今回は3種類のDIY手作り二重窓の作り方をご紹介します。

<目次>

   
道具

道具の準備をしておくと作業がスムーズ

DIYでの二重窓作りに必要な道具

簡易二重窓に使用する共通の道具です。事前に下記のものを用意しましょう。
●コンベックス(メジャー)
●プラスチック用ノコギリ(金ノコや目の細かいノコギリでもOK)
●大型刃のカッター
●マジック
●両面テープ(薄手の一般強力用)
●ヤスリ(紙ヤスリは120番くらい)
●定規(出来るだけ長いもの、1Mくらいが使いやすい)
●セロハンテープ
 
ポリカーボネイト

ポリカーボネイト中空板の断面

窓の面材で使うポリカーボネイト中空構造板の切断はホームセンターのカットサービスを受けられる場合があります。きれいにカットしてもらえるので、切るスペースがとれなかったり、持ち運びが大変な場合はお願いしましょう。

その場合、上下のレールを取り付けてから寸法をしっかり測った方が間違いがないでしょう。カットサービスを利用する場合は長い定規は使いません。

 

簡易二重窓にするために事前に確認すること

 

寸法

寸法を確認します

まず既存の窓に簡易二重窓を取り付けることができるかを確認します。窓の内側の枠に30mm以上の奥行きがあるか測ってください。
 
クレセント錠

クレセント錠の持ち手の確認をします

クレセント錠の持ち手がぶつからないかも確認しましょう。ぶつかってしまう場合は既存の窓が開けられなくなる場合があるので注意しましょう。
 
窓の内寸を正確に測りましょう

窓の内寸を正確に測りましょう

窓の内寸をコンベックスで測ります。しっかりとメモを取りましょう。窓枠が歪んでいる可能性もあるので、左右、真ん中の高さと上下、真ん中の幅を測ります。もし寸法差がある場合はパネルで調整をします。
 

簡易内窓の作り方1. 引き違い2枚窓

右からカブセ、上レール、下レール

左からカブセ、上レール、下レール

まず、一番簡単で材料費が一番安価な二重窓である、引き違い2枚窓の作り方をご紹介します。モールが細いので小さな窓向きです。
参考金額:約4000円(窓サイズ800mm×780mm)
●ポリカーボネート中空構造板4.5mm(窓の縦寸法×窓の幅+60mmくらい)
プラスチックモール(色は白と茶色) 
●カブセ5.5(窓の縦寸法×2本)   
●ガラス戸レール5上(窓の幅寸法×1本)
●ガラス戸レール5下(窓の幅寸法×1本)
 


1. ガラス戸レールの取り付け
切断

プラスティック用、または金鋸、目の細かいのこぎりで

窓の幅に合わせてノコギリでガラス戸レールを切断します。ノコギリで切った表面が荒れてしまった場合やサイズがきつかった場合はヤスリで削って調整します。そしてガラス戸レールの裏に両面テープを貼って上下にしっかりと貼り付けます。レールの幅に合った両面テープを使って下さい。
 
下レール

レールの溝が浅い方が下レールです

 
 
上レール

レールの溝が深い方が上レールです

 

2. パネルの切断
カッター

一気にではなく少しずつ

パネルは大型刃のついたカッターで切断します。縦は慎重に寸法を測ってください。レールにはまらないとすぐ外れてしまいます。
縦:上下レールの内寸+7mm
幅:窓の幅÷2+30mmくらい
定規をあてて浅く何回かに分けて少しずつ切るときれいに切れます。長い定規を使って切断すると安定して、作業しやすいです。パネル切断で床に傷がつかないように下にダンボールやカッター板などを敷いて作業しましょう。
 
テープ

薄手のテープを使います

パネルの切断面はめくれやすく、ゴミが入りやすく、手を切ってしまう可能性もあるので、薄手のテープを貼ります。
 

3. カブセの取り付け
ポリカーボネイトにカブセをはめこみます

ポリカーボネイトにカブセをはめこみます

上下ガラス戸レールを取り付けた内寸法で切断します。窓の縦-15mmの寸法で切断します。パネルの縦にプラスチックモールのカブセをはめ込みます。パネルの上下をそれぞれ均等になるようにあけておきましょう。
 
4. パネルフレームのはめ込み
はめこみ

奥の上溝からはめ込みます

パネルフレームを奥からはめ込んでいきます。まず上をはめてから下のレールにパネルをはめこみましょう。
 
隙間テープ

裏に両面テープがついているので貼るだけ

パネルの隙間ができてしまったり、冷気がはいってくる場合は隙間テープを貼って調整しましょう。
 

簡易内窓の作り方2. パネルフレームシリーズ

もっと窓枠らしくきれいに作りたい場合や大きな窓に作りたい場合は簡易内窓用のフレームをオススメします。フレームに厚みがあり、見た目がとてもきれいです。
 
フレーム

左からフレーム、上レール、下レール、横カバー

■株式会社光モールのパネルフレームシリーズ
ポリカーボネート中空板3~4.5mm厚が使用できます。ただし3mm厚のポリカーボネートを使用する場合は別売のバネル1mm増厚材が必要になります。

パネルフレームを使って作る材料
●ポリカーボネート4.5mm厚
●パネルフレーム
●パネルフレーム用上レール
●パネルフレーム用下レール
●パネルフレーム用横カバー

 
1. 横カバーの取り付け
のこぎり

幅があるので、出来るだけ真っすぐ

作り方は最初にご紹介した簡易内窓の作り方とほぼ一緒です。簡易内窓が上下のレールのみでしたが、こちらはサイズのあった横カバーの部材があります。横カバーを付けた方が見た目も暖房効率もアップします。まず、横カバーを窓の高さに合わせて、2本切断します。そしてヤスリで調整した後、両面テープで取り付けます。
 

2. 上下レールの取り付け
フレーム貼り

フレームとぴったりつけて貼ります

横カバーの内側にはいるように窓の幅よりも横カバーのプラスチックの厚み分(3mm)、パネルフレーム用上レールとパネルフレーム用下レールをカットします。そして両面テープで貼り付けます。
 

3. パネルの切断
パネル

1枚のパネルに4本のレール

パネルフレームの幅があるので、その分小さくカットします。
縦 高さ-27mm=切断寸法
横 幅÷2-7mm=切断寸法
この寸法で2枚、カッターで切りましょう。そして切り口にセロハンテープを貼っておきましょう。
 

4. パネルフレームの切断
やすり

紙やすりは木に巻いて使います

パネルに合わせてフレームを切断します。
縦 高さ-7mm=切断寸法
横 幅÷2-47mm=切断寸法
各4本用意します。プラスチックのバリはヤスリで調整してください。
 
5. パネルフレームの組み立て
パネルフレーム

奥までしっかり差し込みます

パネルにパネルフレームを差し込みます。ポリカーボネイトは縦長に使うのが基本ですが、窓サイズが小さい場合は横に使うことも出来ます。しかしたわみが出やすくなるので横に使う場合はパネルフレームのタイプを使って下さい。
 

6. パネルのはめ込み
パネルフレーム

見た目もきれいです

内窓にパネルフレーム用上レールの奥からはめ込み完成です。枠がしっかりしているのでDIYで作ったとは思えないほど立派な窓にみえます。





 

簡易内窓の作り方3. 簡易二重窓キット


取っ手付きフレームタイプ

取っ手付きフレームタイプ

3mmのポリカーボネート中空板を使用して作る二重窓です。フレームは単体でも購入できますが、フレームとレールがセットになるキットも販売されています。キットで購入するお値段がお得です。

窓枠内寸サイズ 窓幅900mm×窓高さ900mm以内の窓枠用
窓枠内寸サイズ 窓幅1800mm×窓高さ900mm以内の窓枠用
窓枠内寸サイズ 窓幅1800mm×窓高さ1400mm以内の窓枠用
窓枠内寸サイズ 窓幅1800mm×窓高さ1800mm以内の窓枠用

こちらのキットにはパネルフレームに取っ手が付いているタイプがあるので、窓の開閉に便利です。はめ込み部分のレール深さが深く、はずれにくい構造になっています。

 
アクリル板

格子柄やカスミ柄などがあります

ポリカーボネイト中空板の他に3mmのアクリル板を使用することもできます。アクリル板は柄の入っているものがありますので、よりガラスのような雰囲気になります。ガラスよりも軽く、もし割れてもガラスのように危なくないので安心です。
 
カッター

切断したフレームとハモニカ―ボ

簡易二重窓キットの材料
●ハモニカ―ボ3mm厚(ポリカーボネイト)またはアクリル板3mm厚
●フレーム
●取っ手付きフレーム
●上レール
●下レール
●横カバー
 

1. レールの切断
下レールと横カバー

下レールと横カバー

上下レールの幅が窓と同じ寸法になります。まず、上下レールをカットします。
上レール 窓の幅
下レール 窓の幅
横カバー 窓の高さ-25mm 2本
 

取り付け方の手順は上レール、下レール、横レールの順番で両面テープで取り付けます。
貼りつけ

上レールと横カバー

横カバーは上レールを下レールの間に入るようになります。横カバーは手前と奥の突起部分の寸法が異なるので向きを間違えないように気をつけましょう。浅い方が手前になります。
 

2. ハモニカ―ボの切断
ハモニカ―ボ3mmの断面

ハモニカ―ボ3mmの断面

ハモニカ―ボは枠の幅があるのでその分、窓より小さいサイズで切断します。
窓の高さ-23mm=切断寸法
窓の幅÷2-3mm=切断寸法 
2枚、カッターで切ります。
アクリル板を使う場合はアクリル専用のカッターを使って下さい。アクリル板はガラスに比べて、軽く、ガラスのように割れないので安心です。
 

3. フレームの切断
フレーム取っ手部

カッターで削り落すように切ります

フレームをのこぎりで切断します。
・取っ手付きフレーム
窓の高さ+11mm=切断寸法
・フレーム
窓の幅÷2-37mm=切断寸法
取っ手付きフレームの取っ手部分を上下20mmほどカッターで削ります。上下フレームにあたらないように加工してください。
 

4. パネルとフレームの組み立て
組み立て

しっかりとはめこみます

パネルをしっかりとフレームの奥まで差し込みます。隙間が出来てしまった場合はカッターやヤスリで調整します。
 

5. パネルの設置
はめこみ

奥の上レールからしっかりはめ込みます

奥側の上レールからパネルをはめこみます。
もし設置後に隙間が出来てしまった場合は隙間テープで調整しましょう。

 
茶色

取っ手付きレールの茶色

取っ手付きレールは白と茶色の2種類です。お好みに合わせて選んで下さい。
 

ポリカーボネイト中空構造板はクリアだけではなく、スモークや乳白色などの色付きもあります。お好みで選んで下さい。実際に取り付けると暖かさを肌で感じるほど違います。時間も半日あれば出来るので寒い冬を乗り切る為にぜひ試してみて下さい。

ポリカーボネイト中空構造板だけでなく、プラダン(プラスチックダンボール)や木枠を使って、自作で内窓を作ることもできます。ご自身の好みに合わせて選んでみてください。

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