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怪談の代名詞・稲川淳二の怖さの核心に迫る(2ページ目)

今や怪談の代名詞との呼び声も高い稲川淳二。去る6月24日、前立腺がん公表以降、初のイベントがナムコ・ナンジャタウンで開催されました。「稲川怪談」と呼びたい独自の語りは、依然として健在でしたが、その恐ろしさはいったいどこから来るのか? じっくり考えてみました。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

地味ながら恐ろしさ満点の“リトマス試験紙”

名作と呼ばれる「赤い半纏」などと比べると、いくらか地味な印象もある「鏡のない洗面台」ですが、これこそが稲川怪談の真髄だと確信します。というのも、この話、最初から最後まで怪奇現象が直接表面に現れることがありません。それでいて、怪しさや気味の悪さが全編に立ち込めているんですね。

この話が持つ真の怖さを味わうには、ある一定の“読解力”を必要とします。と言っても、それは知識や学力うんぬんではなく、耳にした言葉からどれだけイメージを膨らませることができるかが重要なんです。

つまり、怪談鑑賞におけるリトマス試験紙とも言えるのが、この「鏡のない洗面台」。今回、20周年記念盤として発売されるCD「赤い半纏(完全版)」に収録されているので、気になる方はぜひ一聴してみてください。


日本の夏を縦断する怪談ツアー

先ほど、怪談を楽しむのに知識や学力は関係ないとお伝えしました。ただし、注意を凝らして聴けば、独自のオノマトペ(擬音)をはじめ、言葉の端々にまで神経が凝らされていることが分かる筈です。ファーストインプレッションで飛び切りの恐怖を感じた後は、その怖さを伝えるためにどのような工夫が凝らされているのか、じっくり聴き直してみるのも面白いのでは。

20年連続となる「稲川淳二の怪談ナイト」は、7月21日(土)の徳島・文化の森総合公園野外劇場を皮切りに、北は北海道から南は沖縄まで全国縦断し、日本の夏を涼しくします。ライブ会場では公式パンフレット「稲川怪談新聞」を発売しています。怪談を堪能するための最適なガイドとして、こちらもお勧めします。

あわせてナムコ·ナンジャタウンでは、この夏限定のアトラクション「稲川淳二の超こわい話視聴覚室」「稲川淳二の怨念旅館」がオープンしますので、お近くの方はぜひお立ち寄りください。昨年に引き続き、節電が叫ばれている今夏。怪談を聴いて、身も心も涼しくなってみてはいかがでしょうか。
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