予防接種・ワクチン/その他の病気の予防接種

水疱瘡ワクチンの接種・時期・副作用

水疱瘡は感染力の強い感染症で、空気感染します。免疫不全状態で罹ると致命的な状況に陥ることも。そんな水疱瘡を予防するワクチンがあります。水疱瘡ワクチンについて説明したいと思います。

この記事の担当ガイド

法律、経済など多くの資格をもつ現役のアレルギー・小児科医師

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水疱瘡とは

水痘

赤い発疹、水を持った発疹、かさぶたになった発疹が出ています

水疱瘡は、水を持った発疹が全身に広がります。最初は、赤い小さな発疹である「紅斑(こうはん)」、もりあがった発疹である「丘疹(きゅうしん)」、最後に、中に水のような透明な液を含む「水泡(すいほう)」が出て、水泡がつぶれて「痂疲(かひ)」になります。赤い小さな発疹の時には、虫刺されと区別が難しいです。

水疱瘡の原因は、「水痘‐帯状疱疹ウイルス」というヘルペスウイルスです。飛沫感染、接触感染、空気感染します。特に空気感染は、感染力は強く、同じ部屋にいるだけで感染してしまいます。感染から発症までの潜伏期間は2~3週間程度です。

水疱瘡(みずぼうそう)の原因・症状・検査診断

「免疫不全」がある状態で水疱瘡にかかると、脳炎、肝不全、腎不全などが重症化し、命に関わることもあります。水疱瘡に罹っていない母親から生まれた新生児も危険です。

ワクチンを受けている人が多いと、ワクチンを受けていない人への感染を防ぐこともできます。

水疱瘡ワクチン、その効果

水痘ワクチン

水痘ワクチンです(阪大微研提供)

毒性を弱めたウイルスを使った生ワクチンで、人の細胞を使って作られています。接種量は0.5mlを1回、皮下に注射します。

1歳過ぎたら接種が可能です。日本では1回接種になっているので、1歳過ぎで集団生活をする前に接種が望ましいとされています。

水疱瘡や帯状疱疹に対する免疫力の低下した人、抗がん剤などの治療で免疫力の低下した人の同居人や医療関係者、水疱瘡の患者に接することが予想される医学生や医療関係者、水疱瘡に罹っていない妊娠前の女性も接種を受けた方がいいでしょう。さらに、病棟や寮などで水疱瘡が発生した時に予防と蔓延の終結や防止のために使用できます。

ワクチンでも、時に免疫がつかない場合がありますが、抗体陽性になる率は90%以上です。しかし、ワクチン接種後の約20%の人に水疱瘡の発症がありますが、症状はどれも軽くなっています。発症予防には、アメリカのように2回接種が有効です。

アメリカでは、水疱瘡ワクチンを混合し、MMRV(麻疹、おたふく風邪、風疹、水疱瘡)ワクチンの2回接種を定期接種として採用しています。ただし、最近、MMRVワクチンでは、MMR(麻疹、おたふく風邪、風疹)ワクチンと水疱瘡ワクチンを分けて同時接種した時より、発熱やそれに伴う熱性けいれんの頻度が増加したという報告を受けて、選択性になっていますが、MMRVワクチンを中止したり、水疱瘡ワクチンを中止したりしていません。

水疱瘡ワクチンの副作用

微熱などの発熱、発疹、接種部位の腫れ、赤くなるなどの症状が約7%程度見られます。非常にまれですが、アレルギー症状の重篤なアナフィラキシー、血小板の数が下がる血小板減少性紫斑病が100万人に1人程度あると言われています。

蔓延予防になる水疱瘡ワクチン

水疱瘡ワクチンは水疱瘡の人と接触してからも効果があります。自然に水疱瘡になった人と接触して3日(72時間)以内にワクチンを接種すると、発症を阻止できることが報告されています。

大人では、帯状疱疹と言って、水疱瘡と同じウイルスによっておこる病気があります。主に神経にウイルスが感染し、神経に沿って発疹、水泡が出現します。痛みを伴い、適切に治療しないと、神経痛が残ってしまいますし、帯状疱疹の跡は、長く残ってしまいます。アメリカでは、60歳以上の人に、帯状疱疹の予防ワクチン、つまり水疱瘡ワクチンを勧めています。水疱瘡ワクチンは、大人で見られる帯状疱疹の予防にもなります。

水疱瘡ワクチンは、海外では、2回接種になっています。MMRワクチンとともに、日本でも2回接種になれば、水疱瘡の発症は減ると考えられます。

2014年度中に、水疱瘡ワクチンが定期接種になります。予定では10月からです。定期接種の対象は、生後12か月(1歳)から36か月(3歳)までの間です。
3か月以上の接種間隔を空けて、1回当たり0.5mlを2回接種します。
すでに水痘に罹患した人は定期接種の対象外で、生後12か月から36か月までに1回のみしている人の2回目は、1回目から3カ月以上経っていて、生後12か月から36か月までなら、定期接種になる可能性が高いです。
(2013年1月15日現在追記)

更新日:2012年08月21日

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