いつもよりきつい方法で変われることもある
たとえば食費。決めた予算で何が何でもやりくりしてみよう。やってやれないことはないハズ。
ダイエットに例えると、いつもの節約生活がきっちり健康的な食事と適度な運動で、時間をかけ確実に体を整えていくようなタイプだとしたら、今回紹介するのは断食みたいなものです。大変ですが、効果はテキメンだと言っておきましょう。
まず「自分にとっての納得いかない費目」を1つ挙げます。「どうも食費が高すぎる」「そんなに使ってないはずなのに、光熱費が高い」「携帯代、もう少し安くしたい…」という費目を抱えているはずです。その1つを集中的に節約してみましょう。
食費に注目した取り組みで、食費を減らせた例
例えば、いつも家計の悩みの中心となる「食費」に注目してみましょう。普段であればすべての支出に「消費」「浪費」「投資」と仕分けし、ムダを洗い出しますが、食費にしぼると決めたらひたすら食費の使い方に注意します。家計簿をつけるのも支出全体を把握しようとするのではなく、食費だけをドキュメントします。こうすると小さな変化にも気づきやすくなります。ほかの費目はノータッチになる分、食費は買った店から買ったものの内訳、金額に至るまで、細かく記録します。そうすると「コンビニで買い物しすぎ?」とか、「A店よりB店のほうが全体的に物が安い」などと「気づき」を得られるはずです。レシートを家計簿やノートにペタリと貼りつけるだけでも構いません。使いきった食材は、レシートに線を引いて消し、冷蔵庫の在庫表の代わりにもできます。使い切れずに腐らせてしまったものは、マーカーで印をつけると、どれだけムダな買い物をしているかも一目でわかります。
自分の買い物の傾向が見えてきたら、食費だけ予算をきっちり決め、厳守するようにしてください。たとえば、月の食費を2万円と設定したら、普段使う財布とは違う、食費専用の財布や封筒などに2万円を入れ、別管理にします。予算のお金をあらかじめ千円札にし、週ごとに分けて「1週間に4000~5000円しか使わない」とするのもOK。買い物自体を週に1度と限定し、1週間は何が何でも家にある食材だけで暮らすようにします。
最初の2~3日はよくても、途中から厳しくなってくる可能性もあります。それでもあえて買い物はしません。そうなると、乾物や買い置きのレトルト食品、あるいは古いそうめんだけで一日済ませるなんて日もあるかもしれません。が、それでいいのです。苦労してでも予算内に収められれば、やりくりに対する自信が沸き、繰り返すことで計画的に食材を買う、限られた予算の中で食卓を豊かにするという工夫もできるようになります。
買い物に行かなければ、必然的に食費は抑えられます。そのため、店に行く回数を減らしてまとめ買いをするというのは、節約に成功している多くの方が実践している方法。つまり、誰にでもできることなのです。ムダな食材を買わずに、使いきれる分だけ上手に買って、買い出しの前日には冷蔵庫の在庫を一掃するくらいの心づもりをしましょう。
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