スーツ・ジャケット/スーツ・ドレスビジネス

この秋絶対着たい、ソロンブリーノのスーツ(2ページ目)

優秀なサルトが手掛けたパターンと、優秀なファクトリーによって完成するサルバトーレ・ソロンブリーノのパターンメイドスーツ。試着したところ着心地がよく、コストパフォーマンスがいい。この秋、本気でおすすめできるスーツです。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

着心地の良さの理由とは

sosakuya

全体的に丸みがあり、包み込むような着心地がある。このダーツは見ためにもシャープな印象を与えてくれる

ソロンブリーノのスーツはパターンオーダーだが、細身のドロップ7と、ややゆったりめのドロップ6のゲージ(サンプル)が用意されている。ドロップサイズとは胸囲から胴囲の寸法を引いた差のこと。スラックスはノープリーツとワンプリーツが用意されている。

まず自分のサイズに合ったゲージを着用して袖丈や肩幅、着丈などの体型補正を行っていくシステムだ。全体のバランスを崩さないためにも、屈身や反身の補正は基本的には行っていない。ただし背中のツキジワなどは取り除いてくれる。

ベースとなる型紙(パターン)はソロンブリーノ氏が引いたもので、全体のバランスも日本風にアレンジしているわけではない。実際に着用してみたところ前肩が当たらず快適そのもの。肩周りや胸のクセとりをしっかり行っているのも着やすさの理由の一つだろう。ゲージの段階で既に、私の体型にはぴったりだった。

ユニークなのは細腹がなくフロントダーツが裾まで貫通していること。通称ナポリラインと呼ばれるこの貫通ダーツにより、ポケットの下付近が立体的になり丸みを出すことができるという。全体的に丸みがあり、包み込むような着心地がソロンブリーノの特徴だ。

スーツの場合、台芯、胸増芯を入れているが一般的なものより薄く軽いものを使用している。肩パッドはフェルトパッドか、薄い毛芯パッドを選ぶことができる。若い人は毛芯パッドにして軽く仕立てる場合が多いそうだ。袖ボタンも本開きや重ねボタンも可能だ。

sosakuya

内側にブランドタグが付く。作りもデザインされた印象が漂う

ブティック創(提携している縫製工場)はプレタポルテの縫製工場なので、マシンメイドのラインだが、すべての工程に手をかけているため、一着作るのに大変時間がかかっているのだ。また、天然素材の変化に対応するために、工場内の湿度を常時65%前後に保っているところも凄い! すべてにおいて徹底している工場なのだ。

このように優れた型紙と高い技術力から生まれたスーツは、やはり着心地がいい。さて、気になるスーツのオーダー価格は、生地によって変わってくるが、カノニコの生地なら15万円位~。ゼニアやアリストンなら22万~23万円位。個人的には品質と価格のバランスに優れるカノニコの生地が、コストパフォーマンスも高くおすすめ。

ゲージ展開は、
ドロップ7モデル・・・44~50サイズ。パターン寸法としては52サイズまで展開。
ドロップ6モデル・・・44~52サイズ。パターン寸法としては54サイズまで展開。

納期は、生地が工場に入ってから約3週間。パターンメイドスーツの注文の受付は、下記の代々木事務所でも行っており、その場合は特別価格で提供してくれるとのこと。

【DATA】
創作屋 東京
住:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-2-12菱化代々木ビルB1F
TEL:03-5785-1561
HP:www.sosakuya.co.jp/

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