絵本/おすすめロングセラー絵本

怖いのに何度も読みたい傑作絵本(3ページ目)

精神科医の優しい父親が我が子のために描いた『もじゃもじゃペーター』。この作品に対しては、その強烈な内容に対する批判もありますが、今回は子どもと同じ目線でお話を読み、強烈さの中に含まれる独特のユーモアを楽しんでみましょう。

執筆者:大橋 悦子

我を忘れて絵本の世界で遊べる作品

この特別な絵本の世界の中で、子どもたちは、「これはあり得ない虚構の世界だ」と感じながらも、物語の不思議な世界に我を忘れて、わくわくさせられるのだと思います。子どもたちを観察すると、怖がっているのだけれど、決して嫌がってはいない。この楽しみ方は、昔話のそれに似ていますね。

中国の『もじゃもじゃペーター』

絵本の楽しみは万国共通 こちらはお国柄が表れた中国のペーター

この「我を忘れる世界を体験できること」が、絵本が子どもたちに提供できる最大の楽しみであり、『もじゃもじゃペーター』が長い間たくさんの子どもたちに支持され続けた理由ではないでしょうか。

ガイドがこの絵本をおすすめする1番の理由も、ここにあります。その意味で、「指をしゃぶっていると、仕立て屋さんが来るよ」などと言って、この絵本をしつけに利用するのは、やめて欲しいし、それではあまりにもったいないと思います。

もしも、お子さんがお話を怖がったら、例えば「ママが、必ず仕立て屋さんから君を守るから大丈夫だよ」と、ぎゅっと抱きしめてあげてはいかがでしょう。読み手に対するゆるぎない信頼と安心が、子どもたちが想像の世界で思う存分遊ぶための何よりの手助けとなることでしょう。


【書籍DATA】
H.ホフマン:作 生野幸吉:訳 飯野和好:絵
価格:1680円
出版社:ブッキング
推奨年齢:3歳くらいから
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