ゲームとビジネスニュース

更新日:2011年02月23日

ゲーム屋さんにはWiiよりPS3が大事?

2010年の据え置きゲーム機のソフト販売本数シェアは、Wiiがトップ、続いて僅差でPS3、そしてぐっと落ちてXbox 360となっています。しかし、街のゲーム屋さん、特にゲーム専門店では、WiiよりもPS3の方がずっと稼いでいるんです。ゲーム屋さんから見た、ゲームソフト市場というのは、ちょっと違った景色に見えるようです。

量販店や大型スーパーに強いWiiと、街のゲーム屋さんに強いPS3

PS3と店員さんの図

ゲーム専門店では、特にPS3に勢いがあります。

先ほど、金額ベースだとPS3が1位で、その次が僅差でWiiであるとお話しました。これは全国平均のお話です。それをゲーム専門店に限ると、差はさらに大きく開きます。というのは、WiiとPS3でより強い売り場というのがあるんですね。

Wiiは、家電量販店や大型スーパーなどのファミリー層が訪れる売り場に強く、PS3はゲーム専門店などのコアユーザーが集まる場所に強い傾向があります。これは、個々のお店が持つ特徴でそうなっている、という部分もありますし、また、メーカーの流通施策のためにそうなっている、とも言えます。

特に任天堂はここ数年、かなり家電量販店や大型スーパーのゲーム売り場を重視した流通施策を行っています。そしてWiiは任天堂のタイトルによる売上本数の割合が圧倒的に大きいハードでもありますので、ゲーム専門店に弱い傾向はより顕著になります。

この状況にさらに、中古市場の話が加わります。

PS3とWiiの中古市場

PS3とFF13の図

2009年のPS3新品市場において重要な役割を果たしたFF13ですが、2010年は中古市場で大きなポイントになる商品でした。

ゲームソフトという商材は、新品で売っても在庫リスクばかりが高くて、あまり儲かりません。乱暴に言えば、5本仕入れて1本在庫が残ればそれで利益が飛ぶ、というような商品です。しかも、そこからさらに値引きがあり、実情はもっと厳しいものになります。家電量販店や大型スーパーなどがゲームを売る理由は、それによって儲けるというよりも、集客効果を期待する部分が大きいようです。

ですから、ゲームだけを商材とするゲーム専門店では、新品では薄利多売をし、中古ソフトで利益を確保する構造になっています。その観点から言うと、PS3はさらに重要なハードであることが分かります。Wiiの持つファミリー層は、中古での売買をあまり利用せず、PS3が持つコアなゲームユーザーは中古を活用してよりたくさんのゲームを遊ぶ傾向にあるからです。

それでも実は、2010年、Wiiは中古市場が伸びた年だったんです。ただし、その多くがNewスーパーマリオブラーズWii(NewマリオWii)による影響です。その他には、マリオギャラクシー2などのソフトも挙げられはしますが、それほど大きなものではありません。

対して、PS3は2009年末に発売されたキラータイトル、ファイナルファンタジー13(以下FF13)の他、龍が如く4、北斗無双、ワールドサッカー ウイニングイレブン2011など、中堅どころのタイトルが次々と中古市場を賑わします。結果、Wiiよりもさらに中古市場を伸ばしました。

利益という面で言えば、中古市場はゲーム専門店にとって最重要とも言えます。新品市場だけでなく中古市場でもシェアの大きいPS3は、ゲーム専門店にとって非常に大切なハード、ということが言えるんですね。

最後に、ここまでのまとめと、PS3のソフト市場が今どのような状態なのかについて、お話して終わりたいと思います。
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田下 広夢

日本を代表するゲーム文化の認知と理解のためにフリーライターとして活躍中。

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