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「アーティスト=変な人」の思い込みを捨ててみる(4ページ目)

つかみどころの無い相手に対して、「芸術家タイプだね」と言ったことはありませんか? 芸術に携わる人はそんなに一般社会とかけ離れた存在なのでしょうか? また美術館に行くことは日常からかけ離れたこと? 森美術館で個展が開かれている小谷元彦さんにインタビューしてみました。

執筆者:All About 編集部

オフの過ごし方

これは仕事に関わってきますが、高校生くらいのころから、スクラップブックつくってるんですよ。文章でもビジュアルでも気になったものは絶対捨てずに残しています。本だとそこだけで世界が完結してしまいますが、スクラップになるとシャッフルして出てくるから、脳トレ兼ねて自己の脳内観察ができますね。ファイリングするときは、集中力も要するし下手すると1日中やってしまうので、かなり疲れてしまう作業ではあります。

仕事しているときは、ドッと負のオーラ出すのが得意なので、あんまりポジティブに思われないです(笑) プレイヤー兼現場監督なんで、ネガティブチェックが多いんですよ。仕事場離れると、仕事のこと一切考えないです。仕事場離れて、仕事のメール見ると「うおっ」って思いますよ。一回、電源切ってるだけに大変ですよ。今は授業も終わったし(※)、個展関連のことも落ち着いたので、ほっとしている時期です(笑)

※  2006年より、東京芸術大学先端芸術表現科 助教授('07~准教授)


言葉で安易に説明されないことをしているために、「芸術に携わる人間は分かりづらい」ということになっていたり、もしくは、「芸術はバクハツだ!」という伝わり易い言葉の部分だけ切り取られキャラクター化された岡本太郎氏などの人物によって、「芸術に携わる人=極端な類の人種」ということになっているのかも。

相手が何を考えているのか受け取りにいく手間を惜しまないこと、理解しようとする想像力を持つことで縮まる距離がありますよね。

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小谷元彦プロフィール

1972年、京都府生まれ。1997年、東京藝術大学大学院美術研究科修了。ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館(2003年)をはじめ、リヨン現代美術ビエンナーレ(2000年)、イスタンブール・ビエンナーレ(2001年)、光州ビエンナーレ(2002年)など数多くの国際展に出品。

主な個展に、「ファントム・リム」(Pハウス、1997年)、「モディフィケーション」(キリンプラザ大阪、2004 年)、「小谷元彦/Hollow」(メゾンエルメス、2009 - 2010年)、主なグループ展には、「日本ゼロ年」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、1999 年)、「現代美術の皮膚」(国立国際美術館、2007年)、「ネオテニー・ジャパン」(鹿児島県霧島アートの森/札幌芸術の森美術館/上野の森美術館、 2007-2008年)などがある。

展覧会詳細

小谷元彦展 : 幽体の知覚

会場:森美術館 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階

会期:2010年11月27日(土)~2011年2月27日(日)

開館時間:10:00-22:00(火曜のみ17:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで 

休館日:会期中無休

5月以降、静岡、高松、熊本を巡回

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