書道の教えから、ものづくりをトータルで考える

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太陽、月、星、銀河など、天体をイメージした鍋敷き。
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新作である真鍮シリーズが生まれたきっかけは、同じくデザイナーである
山崎宏さんに、
「センヌキをデザインしないか?」と声をかけられたこと。
センヌキの素材をあれこれ考えていたとき、
かつて行われた富山でのワークショップで出会った、真鍮の鋳物メーカー
「二上」が思い浮かび、
一緒にものづくりをすることになりました。
真鍮素材は柔らかくて加工しやすく、腐食にも強いので、今まで美術工芸品や仏具など
に使われることが多かったようですが、大治さんは生活用品としての真鍮を提案しました。
一見オブジェのようなフォルムですが、これらはみんな栓抜きです。
「真鍮の持つ柔らかな風合いが好きで、その素材感が生かせるようにと考えました。
優雅で神秘的な光り具合が夜空の天体をイメージさせ、
砂型で取ったざらっと素朴な質感が月の表面を思わせたことから、このシリーズが出来上がりました。
経年変化があり、少しずつ枯れた色合いになっていくことも、真鍮ならではの味わいだと思っています」。
しかし、大治さんにとって真鍮は初めての素材。
作り始めた頃は試行錯誤も多かったようです。
「形状的には良くても、実際使うと重すぎたり、
薄くするとペラペラで安っぽく見えたり。
鋳込んでみないと分からないんですね。
最初はその量感が掴めず苦労しました」。
この形、ありそうでなかった。菱形と豆型のゼンマイフック。
大治さんがものづくりをするとき、心の軸となっているのが、
高校時代の書道の先生の教え。
「書く技術だけではなく、何が書きたいのか?、誰に見せたいか?、どこに飾りたいか?
といつも問われました。それも全て含めて書だ、と教わったことは、
自分のものづくりのベースになっていて、常に頭に置くようにしています。あの先生との出会いがなかったら、今の自分はないかもしれない、
と思えるほど、大きな影響を受けました」。
ものづくりの発想の原点は普段の暮らし。
試作品はできるだけ早い段階から自身でも使い、
また、家族が気持ちよく使えているかを検証します。
自分の使いたいものであること、長く使えること、
壊れても相談できること、などを心に留め、
流行りものや爆発的に売れるようなものは作りたくない、といいます。
仕事場の一角。資料が整然とファイル分けされています。
大治さんの好きなものコーナー。ガラス棚の真ん中に見える、
木の破片は、息子が「ピストル!」と拾ってきたものだとか。
人との良い出会いから始まるものづくりが最近は多い、という大治さん。
会って気持ちよく楽しく仕事ができることも大事だといいます。
「生活用品全般に興味があるので、特に何がやりたいというこだわりはありません。
実際にものを作るのはメーカー。だからメーカーの作りたいもの、
得意な技術を生かして、それが使う人と良い交流を持てるような役目ができればいいと思っています」。
大治さんファミリーです。
Oji & Design(大治将典さん事務所)
http://www.o-ji.jp
2009年7月10日~15日まで開催の「センヌキビールバー」に、大治さんの作品も展示されます。
FUTAGAMIの特集はAll About スタイルストアでも掲載中。
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