東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/都心[千代田・中央・港・文京・渋谷・新宿]

人気の街広尾はハイソで国際的な下町(2ページ目)

大使館に大学、高級スーパーなどが並び、外国人も多いハイソな街『広尾』。下町の雰囲気も漂うこの街の住み心地に加え、日赤医療センター敷地内建設中の話題の物件情報も。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

賃貸は遠め、古め物件が中心

裏道を入ると、意外に古いアパート、マンションなども残っているが、数は年々少なくなっている
さて、最後に気になる住宅の相場。

まずは賃貸。この地域は長らく新築は少ない地域でしたが、ここ数年で、通り沿いには新築も見られるようになり、いくぶん、借りやすくはなりました。しかし、人気も高く、決まる物件は短期間で決まるとのこと。借りるつもりなら早めに決断をしましょう。

供給されている地域はガーデンヒルズの先、西麻布の周辺、明治通り沿いの南麻布、広尾商店街から明治通りの間、明治通りを渡って恵比寿周辺と、駅から距離がある地域が中心になります。歩くと10分以上、時には15分以上ということもありますが、その分、恵比寿からは近いという場合もあり、便利さは物件次第です。

基本的にはマンションが多く、物件のグレードによって大きな差が出ます。探すときには、ワンルーム・1Kで最低12万円~、2DKで19万円~の予算は覚悟しておきましょう。また、最近では礼金・敷金が2カ月分ずつ必要でない地域が広がっていますが、この地域では「礼金・敷金それぞれが2か月分」が基本です。アパートもは古い物件が多く、長く住んでいる人がいるため、そんなに空室は出ません。また、最近は古い木造アパートを店舗などに改装して利用する例もあり、住宅としての供給はそうそう多くありません。

物件による差が大きい中古マンション

東京カンテイの調査によると、広尾駅周辺の中古マンションの平均坪単価(3.3m2)は312万円で、平均築年数は21年余。2年前からすると下がっているとはいうものの、日比谷線の他駅と比べても高め。

【日比谷線沿線中古マンションの平均価格と平均築年数】
駅名 平均坪単価 平均築年数
広尾 312万円 21.2年
六本木 282万円 26.7年
築地 197万円 22.5年
八丁堀 212万円 15.3年
茅場町 162万円 28.6年
人形町 187万円 21.0年
入谷 142万円 20.1年
三ノ輪 143万円 16.2年
北千住 138万円 16.8年
※東京カンテイ調べ。2012年8月から10月までの価格を集計。
※駅からの距離などに特段の制限はない。一部駅を省略してある


ただ、実際には広尾ガーデンヒルズやその他、高額物件が多数存在するため、平均価格が高めに出てしまうと解説する不動産会社も。賃貸の項で触れたように、物件による価格差が大きい地域なので、最初からあきらめずに探してみると意外にお手頃な物件がみつけられる可能性もあります。

また外苑西通り沿いではシングル、カップル向けを中心に新築マンション建設が進んでいます。一度、情報をチェックしてみるといいかもしれませんね。

広尾を中心に新築マンション続々
日赤医療センター建替え以降計画が相次ぐ


再建事業の完成予定模型
当初の計画ではタワーも建つ予定だったが、周辺との交渉で最高18階建てとなり、総戸数も780戸から670戸に減った
さて、しばらく物件が少なかった広尾ですが、平成20年前後から供給が増え始めています。その先陣を切ったのが日本赤十字社医療センターの建て直しで生まれた広尾ガーデンフォレストです。これは昭和50年に建てられ、現行の建築基準法の基準を満たしていない医療センターを建替え、想定される関東地域での巨大地震に備えようというもの。これにあたって、建築費を捻出するため、敷地の一部を民間に定期借地として提供、マンションが建設されました。

 
この土地は広尾ガーデンヒルズに隣接、広尾駅からは遠くはなりますが、より高台に立地する場所。2.9万m2の規模は、商業施設が入らないプロジェクトとしては、ガーデンヒルズ以来。その中に18階1棟を含む8棟のマンションが建設されました。

工事現場
駐車場はすべて地下とし、現在の緑を減らすことなく、より緑の多い環境が実現した
ただし、問題はやはり価格。50年の定期借地権(地上権)ですが、それでもかなり高額になっており、平成19年春から販売が始まり、現在も一部がまだ販売されています。現在販売されている物件は数千万円から2億円、3億円と言ったところ。庶民には縁遠い世界です。

 

マンション建設現場

現在工事中のマンション。細い道に面した住宅街の中で工事が進んでいる(クリックで拡大)

その後も続々と新築マンションの建設が進んでおり、2012年には広尾からは少し歩きますが、南麻布にあるフランス大使館敷地を利用した高額物件があっという間に売れ、話題になりました。広尾人気を裏付けたと言っても良いでしょう。現在も西麻布へ向かう外苑西通り沿いや、南麻布、かつてのお屋敷跡地などで100戸超の物件の建設が進んでいます。

 


広尾の路地裏

広尾の商店街から少し入ったところにある路地。こうした路地、小さな古い木造住宅などがまだまだ残っている(クリックで拡大)

また、商店街の裏手などを歩いてみると分かりますが、このエリアには小さな、古い家が密集した地域も少なからず残されており、一部は建替えが始まってもいます。大規模な物件ばかりでなく、今後は駅、商店街に近い、小規模なマンション、賃貸住宅などの供給もあるのではないかと思われます。気を長くしてチェックしたいところです。

 
*2005年3月の記事に加筆、修正。


【シリーズバックナンバー】
Vol.2「中央線文化漂う住宅街『荻窪』」
Vol.3「千葉県有数のお屋敷街『市川』」
Vol.4「粋と新しい便利さの街『神楽坂』」
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます