住宅設計・間取り/収納プラン

共働きのリビングは「3歩&3分」収納で解決(2ページ目)

収納さえあれば片づく!とは限りません。はっきりとした目的をもって収納を造らないと、収納本来の機能が発揮できないのです。今回のキーワードは「3歩&3分」収納です!

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド

3歩以内にある収納

共働きで、小さな子どもがいるのに片づいている家ってありませんか? 特に整理上手というわけでもなさそうなのに、いつ行っても部屋がすっきりしている。その理由は極めてシンプルなことで、先ほど挙げた散らかりやすい3カ所の近くに収納があるからです。どんなに大容量の収納があっても、わざわざ収納のある所まで移動しないと片づかないようでは、次第に散らかったままになってしまいます。つまり労力の無駄を省くことがポイントなのです。

近くに収納を設ける際に目安となるのが、歩数に換算して3歩以内ということ。散らかりやすい場所から離れた収納まで移動しなくても、無理なく自然と身体が動かせる範囲に収納を設けます。これならどんなに疲れていても、使ったら元の場所に戻すくらいの動作が負担になることはないでしょう。

3分収納に扉は不要

最初は扉のない棚。あとから扉を付け加えるという手もある
無駄を省くという目的のなかで、時間も重要です。丁寧に整理整頓するというのは大事なことですが、忙しい人にとっては短時間であることが最優先。毎日繰り返す片づけ作業なのですから、サッと済んでしまう3分が目安の収納を目標にすると良いでしょう。

その3分収納では、収納の造りが大いに関わりを持ちます。しまい方にこだわって細かく仕切ったような収納ではなく、おおよそこの辺にこんなモノがあるということが家族全員にわかるような、大まかな収納で良いのです。使い終わった後に元の場所に置けば片づくという、シンプルな棚があれば充分でしょう。

その棚には扉を付けないオープン収納が適しています。子どもばかりか大人でも、扉の開閉が面倒で出しっぱなしにするというのはよくあること。その点で、オープンな棚なら「出す・戻す」の動作が少なくて済むので、片づけることへのハードルがグンと下がります。モノを出すときには目的があっての動作なのですが、目的を果たした後の戻すという動作は誰しもが省きたくなるもの。それが「片づけなきゃ」という義務感につながって悪循環なのです。扉のないオープン棚は時間と労力の無駄を省くだけではなく、そうした気持ちの負担まで軽くしてくれます。

その一方でオープン収納だと、部屋が雑然として見えるのではないかと気になるかもしれませんね。そこで扉の代わりになる便利なモノをご紹介しましょう。
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