リフォーム費用/リフォーム予算・相場とその読み方

リフォーム価格のパック料金は本当におトク?(3ページ目)

リフォーム価格を検討する際に参考にする投函チラシ。ですが、掲載されているパック料金のリフォーム価格には注意が必要です。わかりやすい金額提示と低価格で思わず飛びつきたくなるものも多いかと思いますが、ちょっと待ってください。今回はパック料金のリフォーム価格表示で気をつけたい点についてご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

別途工事をしっかり説明する業者を信頼する

キッチン
キッチン工事の場合、大工工事の他に、電気やガス、水道の各種工事が発生します。必要な工事をしっかりと見抜きましょう。
Bさんはシステムキッチンを新しくしたいと考えていました。ちょうどその時、新聞の折込チラシで、「システムキッチンリフォーム 工事費込み80万円」という、自分が思っていた価格よりも比較的安いリフォームパックを見つけました。

早速問い合わせたところ、選べるキッチンの種類に制約はありますが、幸い自分が欲しいタイプのものであったこと、またIHクッキングヒーターへの交換なども含まれており、大変興味を持ったので、営業担当者に来てもらうことにしました。

リフォーム業者の営業担当者は今回のリフォームパックに含まれるキッチン本体のカタログと、工事内容について説明をしてくれました。その中で「このリフォームパックの価格だけで、無理に済まそうとしない方が良い」という説明もしてくれました。つまり、リフォームパックに含まれる工事内容は、あくまで既存のキッチンを新しいものに取り替えるだけであり、住まいの傷みや汚れを取り除くものではない、ということです。

事前の打ち合わせで、不測の事態に備える

Bさんは正直に説明してくれる営業担当者に好感を持ち、他に発生する恐れのある追加工事や別途費用について説明してくれるように頼みました。

すると営業担当者は、床と壁について傷についての補修工事や、給水・給湯管が傷んでいた場合に配管工事が必要になるので、パック価格の見積り書の他に、別途費用の見積り書を提示したいとのことでした。

後日見積り書をもらったBさんは、床と壁の補修工事を追加で発注し(4万2千円)、給水・給湯管についてはキッチンを取り替える際に配管の痛みに気が付いたら、業者の判断で交換をしてくれるように依頼しました。

「パック価格」を「基本価格」と解釈する

床の傷み
長年使っているキッチンなどを取り外すと、意外と床や壁は傷んでいるもの。下地も一緒に補修してもらう方が無難です。
リフォームが始まり、心配された給水・給湯管に大きな損傷は見つからず、今回は配管工事をしないという結論になりました。床と壁については、古いキッチンを取り外してみると、想像以上に痛みと傷があり、やはりリフォームしてもらって正解だったと感じました。

BさんとAさんが明暗を分けたのは何だったのでしょうか。それは「パック価格」を「基本価格」として解釈したか、「リフォーム総額」と考えたかの違いです。

パック価格は確かに施主からして見れば興味を持つものです。しかし何でもかんでも追加工事をパック価格に含んでいたら、どんどん経費は膨らんでしまいますし、安価な工事を提案できなくなってしまいます。

むしろ重要なことは、パック価格のリフォームを依頼するときは、追加工事や別途費用が必要な部分について、事前にしっかりとした説明をしてくれる業者を選ぶべきであるということです。

「パック価格」と言えども相場がある!

「パック価格」と言っても、相場リフォーム費用の半額になったり、タダ同然になったりということはまずありえません。この「リフォームにかかるお金」サイトではリフォームの概算費用などをできるだけわかりやすくご紹介しておりますので、事前に工事費用の相場や、打ち合わせ時のポイント、設備・建材のグレードなどをチェックして、お得で納得できるリフォームを実現できるようにしてください。

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