甲状腺は、のど仏の下にあります |
それは体の生理機能の不調が原因になっている場合。その代表的な一つが甲状腺ホルモンの不調です。今回は甲状腺ホルモンとうつ病の関係についてお話したいと思います。
甲状腺ホルモンって何?
甲状腺ホルモンを出す「甲状腺」は、のど仏の下に位置する内分泌器官で、羽根を広げた蝶のような形状をしています。甲状腺は血液中のヨードと呼ばれるものを取り込んで、T3,T4と呼ばれる2種類の甲状腺ホルモンを分泌し、全身の細胞や器官の代謝を調節するのが主な役目です。このホルモンは脳にも作用するので、量が多すぎても少なすぎても、精神状態に悪い影響が起こります。少し専門的になりますが、甲状腺ホルモンはうつ病と何らかの関わりがあります。甲状線ホルモンの分泌は脳下垂体から分泌されるTSHと呼ばれるホルモンによって調節されているのですが、うつ病になると、下垂体を刺激しても、TSHの量が増加しない傾向が知られているのです。次に、甲状腺機能に異常が生じた時の精神状態への影響を述べます。
甲状腺機能の異常で起きる悪影響
甲状腺機能低下が特徴的な病気に「橋本病」などがあります。甲状腺ホルモンの不足により、以下のような精神症状が起こります。- 疲れやすい
- 意欲の減退
- 集中力の低下
- 記憶力の低下
- 頭の回転が以前より鈍くなる
- 不安や緊張が強い
- イライラし、気が散りやすい
- 気分が変化しやすい