最近、ダイエットという言葉が当たり前になり、10代、20代の女性の多くがダイエットのためのサプリメントや器具を買い揃えているのは皆さんもご存知の通りです。美しくなりたい、モデルや女優のようになりたいと思う気持ちは理解できるのですが、ダイエットもやりすぎると「不妊」の原因になることをご存知でしょうか?そんなダイエットと不妊の関係を説明して参りましょう。
肥満とは?
肥満とは日本肥満学会の定義で「脂肪組織が過剰に蓄積した状態」とあります。また肥満症は「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態をいい、疾病単位として取り扱う。」となっています。
その判定はBMI(body mass index)という指標で判定します。その詳細は下記のサイトでご確認ください。
上記の定義や判定で肥満と判定されたらダイエットは必要があるのですが、これらの基準以下で美を追求する場合、ダイエットのやり方を間違えると身体に大きな影響を与える事になります。
悪いダイエット
女性の場合、本来妊娠のためのエネルギー源として通常脂肪組織が男性に比べて多い事はおわかりだと思います。特に15~20歳ぐらいの女性は脂肪組織が豊富です。これは肥満というよりも本来の目的ある妊娠・出産に対しての準備とみなすべきなのです。しかし、今ではこの年齢で妊娠する人が減って、これを肥満と捉えて脂肪を減らそうとしているのが現状です。
そしてダイエットとしては最も悪いやり方をしている人が多いのは憂慮すべき点です。悪いダイエットとは下記の通りです。
1) 食事の量を減らすダイエット
2) サプリメントやダイエット食品に偏る食生活
3) 急激な体重減少
4) 繰り返すダイエット
これらはなんのメリットもありません。肌のつやはなくなるし、筋肉が減って自律神経系の異常をきたして冷え性の原因になるし、そしてホルモンバランスの異常による月経異常・無排卵といった「不妊原因」を作り出すことになります。
人間の身体はうまく出来ていて、ダイエットを行なって身体が飢餓状態になるとまず子宮の機能から停止していきます。まず身体本体を守ろうという機能が発揮されるからです。これは月経異常(無月経)などの症状に出てきます。これらが続くと脳の内分泌のレベルで妊娠するメカニズムに狂いが生じてきます。以前、「月経がなくなってわずらわしさが消えたわ」と言っている女性がテレビで出演していましたが、あれは無知な発言であり、後々「妊娠」の立場から考えると大きなしっぺ返しがくることになる訳です。(次のページに続きます)