大学生の就職活動/就職活動の選考対策

熱い学生が就職採用される理由 2(2ページ目)

将来のために具体的に目標を定める必要は無いし何したって構わない。ただ、その一つ一つに「熱い思い」をぶち込んで欲しい。その思いがPDCAサイクルを回し基礎力を成長させ、採用されうる人材へとなる原動力なのだ。

執筆者:見舘 好隆

コンピテンシー面接って何?

面接
コンピテンシー面接は、大学時代に何をしたかを聞いているのではない。(画像:BB-WAVE
さて、コンピテンシー面接ってどんな面接だろうか。特に変わったことをやるわけでもないし、変な質問をしてくるわけではない。

ひとつ、実際のコンピテンシー面接の例を出してみよう。


  1. 「過去1~2年の間に、あなたが特に力を入れて取り組んだことの中で、ご自分で成果が上がったと思われる取り組みには、どのようなものがありますか?」
    • 学生:「オーケストラ部で各地でのコンサートで演奏していました」

  2. 「あなたはオーケストラ部の活動にどのような立場で関わり、どの立場で何か成果を上げたというようなことはありますか?」
    • 学生:「3年生の時、副部長で、アメリカへの演奏旅行を企画実施し、成功させました」

  3. 「アメリカへの演奏旅行を実現するというテーマに取り組むにあたって、一番最初にあなたがしたことは、どんなことでしょうか?」
    • 学生:「既に実施している他大学のグリークラブに実際に会って、情報収集から始めた」

  4. 「情報収集をするにあたって、具体的に最初にあなたが行ったのはどんなことでしたか。いつ、どこで、誰と会って、どんな情報を集めたのですか?」
    • 学生:(詳細に話す)

  5. 「その結果どうなりましたか?」
    • 学生:(詳細に話す)

  6. 「情報収集では、次に何をしましたか?」
    • 学生:(詳細に話す)

  7. 「その結果どうなりましたか?」
    • 学生:(詳細に話す)

  8. 「情報収集の段階で特に苦労したことはありますか?」
    • 学生:(詳細に話す)

  9. 「情報収集の段階でほかに行ったことはありませんでしたか?」
    • 学生:(詳細に話す)

  10. 「それでは、情報収集の次にしたことというと、どのようなことになりますか?」
    • 学生:「今お話したことが全てです」

  11. 「その計画書は、いつ、誰が用意したのですか?」
    • 学生:「計画書を作成し、ミーティングで発表したことです…」
      ・・・以下続く。
(出典:『コンピテンシー面接マニュアル』川上真史)

読んでみてどう思ったかな。別に特別な質問をしているわけじゃない。しかし、かなり詳しく大学時代に力を入れて取り組んだことを聞いているのが分かると思う。これがコンピテンシー面接だ。

コンピテンシー面接にはいくつかのポイントがある。以下はソニーの採用情報に載っている説明文だ。
  1. 「実際に行った事実を自分の言葉でわかりやすく、できるだけ場面が浮かぶような説明をしてアピールされることを期待しています」
    →★作り話では通用しない
     
  2. 「皆さんの成果やその規模を問うものではありません。皆さんが今まで取り組んだことで、ご自分で考え、実際に行動し、状況を見ながら工夫をこらした事実をお話しいただきたいと思います」
    →★結果だけでは判断はしない
さて、面接官は、大学時代に力を入れて取り組んだことを詳細に聞くことで、どうやって人材要件に定めれている基礎力の有無を判断しているのだろうか。


それが「成果の再現性」の確認なのである。



※次のページで、コンピテンシー面接でチェックされる「再現性」について学ぶ!

ソニーの採用情報には実際の面接内容も載っているよ。読んでみよう。


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