社会ニュース/よくわかる時事問題

日本の「携帯通話料」はなぜ高い?(3ページ目)

東京の携帯通話料が、実はニューヨークの3倍超に上ることが判明! 一方、国内では、無料・格安端末と引き換えに、通信料金が吊り上げられている!という批判があります。そこで、そのカラクリに迫ってみると……

執筆者:志田 玲子

端末は「無料・格安」……実は通信料金に上乗せ!

画像の代替テキスト
今後、端末価格は上がり、通信料金は下がる?
「販売奨励金」とは、携帯電話会社が販売代理店に支払う報奨金。平均すると、端末1台当たり約4万円が支払われています<総務省「モバイルビジネス研究会報告書(案)」、2007年6月>。これを原資にすることで、代理店は、無料・格安の端末を利用者に提供できるのです。

ただ、電話会社としては、「販売奨励金」のコストを利用者から回収しなければ利益を出せないため、その分を通信料金に上乗せ! つまり利用者は、月々の支払を通じて間接的に端末コストを負担しているわけです。その回収費は料金の約4分の1に上っており、2ページで見た高めの通話料にも含まれている?

不透明・不公平な料金体系、来年度には変わる?

こうした不透明性に加え、もう一つ問題となるのが利用者負担の不公平性です。現在の料金体系では、電話会社が端末コストを回収し終わった後でも、料金が変わらないまま。そのため、端末を頻繁に買い替える人も、同じ端末を長く使い続ける人も、同等の負担を強いられ、「買い替え派」にとり得になる一方、「替えない派」は損!

そのため、総務省はこうした仕組みを改めるよう携帯各社に求める方針で、具体策を検討しています。たとえば、
■現在一体化している通信料金と端末価格を分離し、請求の際、利用者が「何にいくらかかるのか」がはっきりわかるようにする。
■利用期間付き契約を導入し、契約期間中に端末価格の回収が終わるようにする。
早ければ、2008年度から導入される可能性もありそう……。

考えてみれば、原価数万円とされる端末が無料で済むと言うのも、実におかしな話。実際、私たちは気づかないまま、通信料金を通じてそのコストを負担させられてきたわけですね。利用者としては今後、「端末価格はいくら上がる? 通信料金はいくら下がる?」が気になるところですが、いずれにしても、「何にいくらかかるのか」を明確にすることは、顧客に対する最低限の「説明責任」。電話会社は、国の結論を待たずとも、自主的な取り組みを開始して欲しいものです。

【記事の関連サイト】
●All About「よくわかる時事問題」のサイト
IT・ビジネス・産業のニュース
Vistaのメリット!【用語解説版】
経済・給料・物価・景気・金融のニュース

●その他のサイト
平成18年度電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査、総務省
「モバイルビジネス研究会報告書(案)、総務省
Yahoo!辞書‐販売奨励金


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