これからは耐震性が重視される
今後30年間に震度6弱以上の地震に見舞われる確率。「全国地震動予測図」(地震調査研究推進本部:2010年公表)
2010年の「全国地震予測地図」(地震調査研究推進本部)によると、東海地震(M8.0クラス)87%、東南海地震(M8.1クラス)70%、南海地震(M8.4クラス)60%と、大規模な地震が今後30年間に高い確率で起こると予測しています。
東日本大震災が発生して多くの人が大地震の恐ろしさを体験し、近いうちにまた大地震が来ると予想されている今、購入の際に「マンションの構造・耐震性」を重視する人は増えるでしょう。
今回は耐震構造・免震構造・制震構造について、それぞれの工法のメリット・デメリット、どんな建物に向くのかといった一般知識をまとめます。
1981年以降に建てられたマンションは耐震構造になっている
1981年(昭和56年)以降に建てられた建物は基本的に新耐震基準に従った建物になり、耐震構造となっています。「最低限の基準」として建築基準法で定められているものですが、どの程度の耐震性かまず確認しておきましょう。
【新耐震基準】
■震度6~7程度(※1)の地震でも倒壊、崩壊しないレベル(※2)
※1 関東大震災の震源に近い小田原で観測された地震に相当する。地表の加速度で400ガル程度。数百年に一度程度発生する地震。
※2 人命が損なわれるような壊れ方はしない程度を示します。
■震度5強程度(※3)の地震でも損傷を生じないレベル(※4)
※3 地表の加速度で80ガル程度。数十年に一度発生する地震。
※4 大規模な工事を伴う修復が必要な著しい損傷が生じない程度を示します。
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| 現在の耐震基準は人命の安全は保証したいとしているが若干ヒビが入る程度の損傷は認めている |
まず極めてまれにしか発生しない大地震(震度6~7程度)の時には、建物は大きくヒビが入ったり傾いたりするかもしれないが、倒壊・崩壊はせず、家の中にいる人の命は守られるということ。
次に、住んでいる間に何度か訪れる中、小の地震(震度5強程度)に対しては建物はほとんど影響を受けず、建物及び人命が守られること。
1995年1月の阪神・淡路大震災では多くのオフィスビルやマンションが倒壊しました。倒壊したものはほとんどが新耐震基準以前に建てられたいわゆる既存不適格建築物(※5)でした。このことから1981年に改定された新耐震基準による建物の耐震性がここで評価されました。
※5 既存不適格建築物とは建てた当時は建築基準法にかなっていたもののその後の基準法の改正で内容が現行法規に適合しなくなってしまった建築物のことをいいます。
次のページでは耐震構造・免震構造・制震構造の特徴をまとめます。