不動産売買の法制度

更新日:2005年03月16日

住宅購入の手順 the 6th process

住宅購入は、売買契約締結から残金決済・引渡しまでが真剣勝負の大舞台。慌しい日々が続く中で、うっかりミスも許されない重要なプロセスにおける、注意事項やポイントなどをまとめました。


〔the 6th process ~ 売買契約・引渡し〕

気に入った物件が見つかり、 〔the 5th process ~ 購入物件の決定〕 で説明したように、物件や周辺環境の再チェック、資金計画の再チェックなども行なって問題がなければ購入の申込みをします。そして住宅購入のプロセスもこれからが本番。何らかのトラブルが生じるのもこの段階以降のことですから、慌しい動きの中でうっかりミスなどをしないよう気をつけなければなりません。


契約日程は余裕をもって

買主からの購入申込みに対して売主が承諾すれば (価格交渉その他の条件を付した場合) 、売買契約を締結する日時の段取りが組まれます。新築物件の場合の売主業者や販売代理業者、中古物件の場合の媒介業者、いずれの場合であっても不動産業者は1日でも早く売買契約を締結させようとします。購入の申込みをしても、売買契約締結前に “心変わり” する買主がいますからね。

住宅
住宅購入のプロセスもいよいよ本番。ミスをしないように余裕のある段取りも大切。
バブルの頃には、買主が初めて物件を見た後にその足で銀行へ行って手付金を用意し、その日のうちに売買契約を締結するようなこともありましたが、どんなに不動産業者から急かされようとも、いまの時代はそんなことをしてはいけません。

とはいえ、とくに個人が売主の中古物件では、契約締結までにあまり期間をおくのも売主に対して失礼ですね。その間は他への売却活動ができませんから、万一にも契約締結に至らなかった場合には、売主に迷惑を掛ける結果ともなりかねません。購入の申込みをしてから1週間~10日後くらいには契約ができるよう、日程の調整に応じたいものです。

ただし、金融機関に対して事前に住宅ローン融資の打診をし、その内定を得てから売買契約を締結するために、あえて (不動産業者側から) 契約まで相当の期間をおくケースも少なくありません。

なお、後述する決済は平日の昼間に行なうのが通例 (金融機関の関係、および登記申請の関係) ですが、売買契約の締結は関係者 (売主、買主、媒介業者など) の都合が合えば土曜日、日曜日、あるいは平日の夕刻以降でも大丈夫です。特別な事情がないかぎり、夫婦 (共有名義にする親などがいればその人も) が揃って同席できる日時を設定してもらうようにしましょう。


重要事項説明書などを事前にもらう

理想的には、売買契約締結の数日前に宅地建物取引主任者から重要事項の説明を受け、そのうえで契約するか否かの最終判断をしたいものです。しかし現実には、新築物件、中古物件のどちらであっても、売買契約締結の当日、契約に先立って重要事項説明が行なわれるケースがほとんどです。

中古物件などでは、契約がまとまってから媒介業者の担当者が物件調査を行ない
(※) 、そのうえで重要事項説明書の作成に取り掛かることもあるので、日程的にあまり余裕がない場合も考えられますが、できるかぎり売買契約締結予定日の数日前に、 (作成途中のものであっても) 重要事項説明書と売買契約書を渡してもらうようにします。さらに、マンションの場合であれば管理規約などの写しも、事前に受け取るようにしたいものです。

事前に契約書類に目を通すことで、不明な事項や質問事項の確認、問題点の有無などが分かるだけでなく、売買契約締結当日に緊張してあがってしまうのを少しでも防ぐことができます。もっとも、書類作成途中の時点で何も書かれていなかった問題点が、当日になっていきなり書き足されていたりすると困りますけどね。事前に渡された重要事項説明書などに記載されていない問題点などが発覚したときには、すぐに電話などで連絡してもらうよう、担当者には念を押しておきましょう。

また、先に土地を購入してから注文住宅を建築するようなケースでは、自分の考えているような建物が建てられる土地なのかどうか、ここで再度間違いのない確認をするようにします。できれば建築士によるチェックを受けたいところですね。

(※) たいていは売主から依頼を受けた媒介業者 (元付業者) が販売開始前に物件調査を行なっていますが、買主側の媒介業者 (客付業者) も改めて確認のための調査を行ないます。


諸費用の最終確認も忘れずに!

住宅の購入では、売買代金以外に必要な諸経費も多額になります。日割で清算するものは引渡し日が決まらないと確定しないのですが、それ以外の諸費用についてはすべて事前に明確にさせ、思わぬ出費で後になって悩まされないようにしなければなりません。媒介業者に支払うべき媒介手数料の金額についても、事前にきちんと確認しておきましょう。


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平野 雅之

不動産取引実務に精通する専門家が、不動産売買で失敗しないノウハウを分かりやすくアドバイスします。

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