住宅ローンの借入/住宅ローンの選び方(新規)

変動金利と固定金利、どちらが正解?(2ページ目)

住宅ローンの金利タイプ選び、大きく変動金利型と固定金利型があります。単に金利だけを比較すれば、金利が低い変動金利型は魅力的。一方で、金利が変わらない安心感のある固定金利型。どちらを選ぶのが正解なのでしょうか?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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どの金利タイプでも安心して返しきるには

変動金利型と固定金利型、どちらが正解かは、どちらが総返済額で少なかったかということで答えを出すのであれば、完済してみないとわからないということになります。まずは、完済できること、つまり途中で返済に行き詰らないことが大切です。

そのためには、適正な借入額であることが一番重要なポイント。借入額が適正であれば、たとえ変動金利型で少々金利がアップしても、十分に返済に余裕があるはずだからです。

<例>毎月支払える返済額が13万円、返済期間30年間の場合
・固定金利 2.8%で借入れするなら 約3,150万円の借入れが可能
・変動金利 1.075%で借入れするなら 約4,000万円の借入れが可能

上記のように、当初の金利だけで借入額を決めてしまうと、同じ毎月13万円の借入れでは、変動金利型では固定金利型よりも約850万円も多く借入れができてしまいます。

しかし、3,150万円を変動金利型の1.075%で借入れすれば、毎月返済額は約10.2万円。もし、2年後から0.5%ずつ金利が上昇したとすると、6年目からの毎月返済額は約13万円(従前の1.25倍までというルールがあるため)。まだ固定金利で借入れしていた場合と同じ水準です。ただし、6年目から毎年0.5%ずつ上昇、4.0%になると11年目からの返済額は約15.2万円。この時点での返済はかなり厳しくなるでしょう。

しかし、当初は毎月2.8万円もの余裕があります。この余裕分を貯めておき、1年に一度、33.6万円を繰上返済資金にまわせば、同じケースでも6年目からの毎月返済額は約12.6万円、11年目からは約14.1万円になってしまいますが、大分返済額を抑えることが可能です。

上記は一例にすぎませんが、固定金利型で試算しても十分に返済が可能な借入額であれば、どの金利タイプを選んでも比較的リスクを取る余裕があると考えられます。金利タイプを選ぶ前に適正な借入額に抑えること。これができていれば、固定金利型でも変動金利型でも、どちらを選んでも正解と言えるでしょう。

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