ワイン/ワイン産地と生産者のレポート

ポルトガルの秘宝『ブサコ』を訪ねて(2ページ目)

ポルトガルの森深くに隠れるように建つ『ブサコ・パレス・ホテル』。皇族もポルトガルではここを訪れて飲むという、伝説のワインを求めてブサコを訪れた。

執筆者:橋本 伸彦

500年前の思い出

マヌエル様式の装飾
ゴシックにしては随分と飾りの多い建物に見える。15~17世紀の大航海時代のイメージ、船のロープや鎖、航海にまつわる地球儀や異国の動植物などをちりばめた建物は、ポルトガルが一番栄えた時代の王にちなんでマヌエル様式と呼ばれる。

そのマヌエル1世に命じられて、ヴァスコ・ダ・ガマがアフリカ大陸の南をぐるりと廻ってインドに到達。これで貴重なスパイスを中東のイスラム商人から買って中間マージンを取られなくとも、インドと直接取引きが可能になる。インド航路の交易でポルトガルが潤ったのだという。

苦難の時代そして再興へ

100年ほど前に「王の別荘」として当時の国家予算級の金額を投入したこのホテルだが、そののち建築は長らく進行中となった。電気も通じておらず暖房もなく、豪華な外観の割に内部の設備は簡素なものだった。また当時のポルトガルでは、舗装された道路が整備されていなかったため遠くからの客には不便で、近隣の人々が宿として利用することが多かった。

ホテル内の壁画。右がヴァスコ・ダ・ガマ、中央がエンリケ航海王子

転機になったのは、すでに2ホテルを経営していたアレッシャンドレ・デ・アルメイダ氏が経営改革に着手したことだった。風呂やトイレを増設し、客室の内装はそれぞれアール・デコやアール・ヌーヴォーなど、ひとつひとつ個性的なスタイルを保ちつつ高級ホテルにふさわしく整えた。式典やハネムーン客など利用が増えるにつれ、このホテルは輝きを取り戻す。

アルメイダ氏はホテルの特色として、ワインと料理も忘れていなかった。

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