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ホットワックスのかけ方!新品のボードに失敗なく塗るコツとは

今回は新品のボードを購入してから、使用する前に最低限やっておきたいボードメンテナンス「ホットワックス」をご紹介。アイロンを使用して失敗なしにワックスを塗るコツをまとめました。

執筆者:日色 裕二

おろす前のメンテナンス! 新品のボードへワックスをかける意味とは?

ウィンターシーズンの準備期間とも言えるこの時期に、NEWボードを購入する人は数知れず。もうすでに新しい相棒を手に入れた人もいると思いますが、「ダリング」や「ワックス」など、NEWボード購入後のメンテナンスは済ませましたか?
チューンナップショップ「ICE TUNE FACTORY」の小林さん。毎年東京ドームで行なわれる「日産X-TRAIL JAM」などでも出場選手のワクシングをしている

チューンナップショップ「ICE TUNE FACTORY」の小林さん。毎年東京ドームで行なわれる「日産X-TRAIL JAM」などでも出場選手のワクシングをしている

前回紹介した「ダリング」で不要なエッジを丸めたら、次はボードに「ホットワックス」をかけます。初めてボードを購入する人の中には、「ホットワックス」を知らない人もいると思いますので、今回は「ホットワックス入門編」として、最低限必要な道具、実際のやり方をご紹介していきます。

前回に引き続き、埼玉県八潮市にあるチューンナップショップ「ICE TUNE FACTORY(アイスチューンファクトリー)」の小林さんに教えて頂きます。

それではさっそく始めましょう!

 

まずワックスがけに必要な道具を揃えよう!

「ホットワックスは、スノーボードとワンセット」by小林さん

「ホットワックスは、スノーボードとワンセット」by小林さん

「ホットワックス」では、まずボードにワックスを塗り込む為に使う、「専用アイロン」と「固形ワックス」、そして塗ったワックスをキレイに剥がす為に使う、「スクレパー」と「ナイロンブラシ」が必要になります。全部揃えると大体10,000円~12,000円くらい。
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R=0WAX
EMERALD-ETR¥1050円

仲間とシェアすれば安く上がりますし、1度揃えてしまえば長く使えるので、是非NEWボードと一緒に購入を検討してみて下さい。

■必要な道具
  • 専用のアイロン
  • 固形ワックス
  • スクレパー
  • ナイロンブラシ

※固形ワックスにはクリーニングワックス、ベースワックス、滑走ワックスなど、各ブランドで色々な種類がありますが、今回は入門編ということで、値段も安くて使い易い「R=0WAXのEMERALD-ETR¥1050円」を使用します。
 

いよいよ実践! ホットワックスのかけ方と塗り方のコツ

写真のように、スクレパーの角を立たせて、体側の手前から押し出すようにワックスを剥ぎ取ります

写真のように、スクレパーの角を立たせて、体側の手前から押し出すようにワックスを剥ぎ取ります

1、最初にスクレパーをかける
新品のボードと言えど、多少なりともソールは汚れています。なので、まず最初にスクレパーをかけ、元々ソールを保護するために塗ってあるワックス(保護剤)を剥がし、汚れをとります。
細かなワックスをかき出すように、両手でしっかりと握ってブラッシングします

細かなワックスをかき出すように、両手でしっかりと握ってブラッシングします

2、ナイロンブラシをかける
スクレパーを全面にかけて、ソール全体のワックスを大まかに剥ぎ取ったら、次はナイロンブラシでソールを擦って、さらに細かくワックスをかき出していきます。

ブラッシングが終わったら、キッチンペーパーで細かなカスを拭き取ります。ソールを拭くときは、ティッシュやタオルよりもカスの出ないキッチンペーパーが最適です。
アイロンにワックスをあてると、ワックスが溶けポタポタと垂れます

アイロンにワックスをあてると、ワックスが溶けポタポタと垂れます

3、アイロンを使ってワックスをたらす
アイロンの電源を入れ、100度~110度を目安に温めます。そしてアイロンが十分に温まったら、写真のようにボードの上で、アイロンに固形ワックスをあて、ボード全体にワックスをポタポタと落としていきます。
ちょっとわかりづらいですが、ワックスを垂らすとこんな感じになります

ちょっとわかりづらいですが、ワックスを垂らすとこんな感じになります

この時、アイロンから白いケムリが出る場合は、温度が高過ぎるサインなので、設定温度を少し下げ、少し待ってから再開します。

ワックスを垂らす量は、少な過ぎてもソールを焼いてしまいますし、多過ぎても結局最後は剥がすことになるのでもったいないです。ただ、ホットワックス入門者は、気持ち多めに塗った方が安心でしょう。
アイロンの動きを止めないように!

アイロンの動きを止めないように!

4、ワックスを伸ばす
アイロンをソールに直接にあて、垂らしたワックスを伸ばします。ワックスがジンワリと溶けて染み込む感覚を味わいつつ、全体にワックスを伸ばしていくのですが、この時に注意して欲しい点が1つ。

アイロンは、一定の場所に止めることなく、必ず常に動かし続けること。洗濯物と同じで、アイロンを一点にあてたままでは、ソールも焦げます。1度ソールが焼けてしまうと、その後ワックスは染み込まなくなり、ボードは走らなくなります。慎重になり過ぎるのも良くないということで、鼻歌でも歌いながらゆっくりとアイロンを動かしましょう。

5、ひとまず終了!
全体にワックスを伸ばしたら、ワックス掛けはひとまず終了。簡単ですね!ボードを使う日まで、ボードケースやソールカバーに入れて保管しましょう。
 

ワックスは剥がして使うのが基本!

待ちに待ったボード初おろしの日。ワックスも塗ったし万全!というのはちょっと気が早いです。ワックスは、実は塗ったままだと効果を発揮しません。滑る前には、スクレパーとナイロンブラシを使って、塗っておいたワックスを剥がし、ソールをピカピカにします!
カツオ節のような削りカスがいっぱい出ます

カツオ節のような削りカスがいっぱい出ます

6、スクレパーでワックスを剥がす
滑る前日、もしくは当日に、塗っておいたワックスを剥がします。スクレパーを使って、しっかりとソール全体のワックスを削り取りましょう。
ブラッシングは大切な作業。力強くしっかりと!

ブラッシングは大切な作業。力強くしっかりと!

7、スクレパーの後は、必ずブラッシング
スクレパーをかけたら、ナイロンブラシで丁寧かつ、しっかりとソール全体をブラッシングします。終わったら、細かなカスをキッチンペーパーで拭き取り完成!

さぁ新たな相棒と共にゲレンデに飛び出し、スノーボードを思いっきり楽しみましょう!

 

ボードのワックスがけのアドバイス

レッズでお客さんと話していると、「ボードは欲しいけど、ホットワックスまでは……」という人がたくさんいます。お金もかかるし、慣れないスノーボードで、ましてボードメンテナンスなんて難かしそう……、めんどくさい……という人が大半なんですね。

確かにその通りで、ガイド自身もホットワックスはめんどくさいし、好きではないのですが、ただ小林さんも言っているとおり、「スノーボードとホットワックスはワンセット」です。せっかく高いお金を出して買うのですから、「ボードをより走らせるため」はもちろん、「長く使うため」にもホットワックスは不可欠です。

実際にやってみると全然難しいことはないし、回数をこなす内に慣れてきて時間も短縮できますので、念願のマイボードを手に入れたら、是非ホットワックスにもチャレンジしてみましょう!

またこれは前回も書きましたが、エッジの処理やワックスなど、ボードの滑走性にさらなる「もっと」を求める人は、今回協力して頂いた「アイスチューンファクトリー」などのプロのチューンナップ屋さんにおまかせするのもオススメです。

では次回もお楽しみに。
 
■ICE TUNE FACTORY

〒340-0806
埼玉県八潮市伊草255 AF内
アイスチューンファクトリー

営業時間 11:00~19:00

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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