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中村祥之氏に聞いたGPWAのその後(上)(2ページ目)

ZERO1-MAXを運営し、世界初のプロレス連盟GPWA事務局長を務める中村祥之氏。業界歴20年となる中村氏に聞く、ZERO1-MAXの現状や気になるGPWAの動きについて。注目のロングインタビュー前編。

執筆者:川頭 広卓

意識の低下は団体レベルの低下。今一度、プロ意識を問う

業界歴20年、ZERO1-MAX版“全知全能”中村祥之氏
ガイド:その中には選手に奮起を促したいという気持ちはある?

中村氏:でも、それよりももっと厳しいですよね。逆に「こんな会社辞めてやる」と思われても仕方ないかな。今の現実がわかってない人は、非現実的な世界に行けばいい。GPWAをやらせてもらい、色んな団体の人と話をさせてもらう中で、もっとハングリーな、もっと成り上がってやろうという選手が沢山いることに気付いた。うちは「もう契約しているから試合もあるしこれでいいんだ」と思っている選手もいる。結局、意識の低下は団体レベルの低下に繋がっていると思うんですよ。

ガイド:GPWAが発足したことで気付いた副産物であった訳ですね。

中村氏:今なら、高山選手がきて、村上(和成)選手がきている。そうすると、当然試合が組まれない選手も出てくる。危機感や意識を持ってやっている選手は変わったと思いますけど、プロ意識ない選手を雇っていく余裕はない。女の子もそうですよね。全力でやりますけど、もし選手が「私たちはこれで満足だ」というなら明日にでも解散しますよ。

ガイド:プロとして当然ということですね?

中村氏:そういう意識があるプロレスラーはいい。でも、意識が希薄な選手はきっていくしかない。冷たいと言われればそうかもしれないけど、それがプロってもんですよね。情で残すのはプロレス界だけですから。プロ野球でも2億払ったって、ダメなら1年で切るでしょ?

ガイド:確かに正論です。

中村氏:試合を観て「お客さんがこんなの観たいかな」って思っちゃったんです。例えば、契約をしているからうちの選手に試合をさせるのではなく、それだったら、うちの選手を半分にしてでも争ってくれる選手を入れた方が面白いんじゃなかなという気持ちが強くなったんですよね。

ガイド:GPWAの第1回興行〔※3〕では、団体同士も「うちにお客さんを引っ張ってこよう」という目に見えない争いがありましたよね。

中村氏:それはいいこと。普段観ない団体の選手が、突出したキャラや凄い技を出したりなんていうのもあったと思いますし、TAKA(みちのく)さんのK-DOJOは、どさくさ紛れに女の選手まで入っていた(笑)。

ガイド:ありましたね。

中村氏:紅一点だったら、女子選手も可愛くみえるし、「あの選手を観に行ってみよう」ってなりますから。まあ、それはWWEで活躍していたTAKAさんならではの感性の凄さだったと思いますよね。確かに女子がダメっていうのはなかったですから。随分後になって「あれ、これって女ですか?」みたいな(笑)。

ガイド:独自色というか、どんどん隙を付いてきますね。

中村氏:GPWAでは会社同士は協調で、色んなことを提案し合って業界を上げていく。でも、そこには競争もあって、それぞれが自分のところへ何かしら持ち帰ろうとしている。凄くいい場所ですよね。


※インタビュー後編はコチラから!

2月18日(日)ZERO1-MAX後楽園ホール大会

2月18日(日)東京・後楽園ホールで開催されるZERO1-MAX『Make the Emotion Strong Ism』の全対戦カードが決定した。高山善廣vs大森隆男の“ノーフィアー”対決に、高岩竜一vs日高郁人のジュニア2冠選手権試合、村上和成vs坂田亘禁断の遭遇など見所満載。当日は後楽園ホールへGO!

■日時:2月18日(日)開始18:30
■会場:東京・後楽園ホール
■チケット料金:S席6000円、A席5000円、B席4000円

・タッグマッチ「Head-on collision」
大谷晋二郎、大森隆男
vs 高山善廣、佐藤耕平

・AWA世界ジュニアヘビー&GHCジュニアヘビー級2冠選手権
60分1本勝負「Resolution」
日高郁人(AWA世界ジュニアヘビー王者)
vs 高岩竜一(GHCジュニアヘビー級王者)

・NWA UNヘビー級選手権 ZERO1-MAX vs アパッチ軍「Max Energy'07」
[王者]崔 領二
vs [挑戦者]マンモス佐々木(アパッチ軍)

・Hell-1 MAX
村上和成(BML)、村上指名選手
vs 坂田亘、横井宏孝

・タッグマッチ
佐々木義人、浪口 修
vs 関本大介、高西翔太

・シングルマッチ
神風
vs Gha-cha-ping

・シングルマッチ
不動力也
vs 藤田ミノル


※1 世界初のプロレス連盟。グローバル・レスリング連盟(Global Professional Wrestling Alliance)の略。ZERO1-MAX中村祥之代表らが提唱し、プロレスリング・ノア三沢光晴を会長に、2006年9月に発足した

※2 ZERO1-MAXを主催する株式会社ファースト・オン・ステージが運営をする女子プロレス団体。高橋奈苗、HIKARUらを中心に活動。ZERO1-MAX興行で試合を行うことも

※3 11月14日(火)東京・後楽園ホールで開催された、GPWA(グローバル・レスリング連盟)第一回興行『Realize』。各団体から若手精鋭選手が集結し、熱い闘いを繰り広げた


<関連リンク>
ZERO1-MAXサイト
GPWA公式サイト
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