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国内DTM関連雑誌の足跡 Part2 DTMマガジン誕生への流れ

コンピュータ・ミュージック・マガジンやDTM誌の代表であるDTMマガジンを生み出した90年代。かなりの雑誌が創刊しては消えていきました。前回に続き、このDTM関連雑誌の歴史を追ってみます。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■TECHIIと並行して編集されたLET'S PLAYコンピュータミュージック

LET'S PLAYコンピュータミュージック音楽之友社が88年12月号まで2年半発行していたTECHIIは、後にマルチメディア制作会社として世界的にも有名になったシナジー(その後シナジー幾何学に社名変更)が編集をしていたことは以前にも紹介しました。そのシナジーが次に手がけたのはLET'S PLAYコンピュータミュージックという電波新聞社発行のムックのシリーズ本でした。正確にはTECHIIと同時並行だったようで、1号が発刊されたのは87年9月。今は亡きマイコンという雑誌の別冊の扱いで、発行されたもので、ほぼ広告なしで252ページというかなり気合の入ったものとなっていました。実はこの表紙を見ると分かるように、タイトルはLET'S PLAYコンピュータミュージックとなっているものの、右上にCOMPUTER MUSIC MAGAZINEというロゴが入っていますよね。そう、これが長い歴史を歩むことになるコンピュータ・ミュージック・マガジンの前進の前進となるものなのです。


■別冊付録としてコンピュータ・ミュージック・マガジンがプレ創刊

コンピュータ・ミュージック・マガジン・プレ創刊号結局これは4号で終了するのですが、同じタイトルの48ページという冊子が89年5月に誕生します。これは、昨年休刊となった電波新聞社のマイコンBASICマガジンの別冊付録という扱いのもので、やはりシナジーが編集プロダクションとしてかかわりながら、コンピュータ・ミュージック・マガジンが創刊する前の90年3月まで続いたのです。中身としては、まさに初心者向けのもので、「コンピュータ・ミュージックってナニ!?」といった記事や、各種機材やソフトの紹介など。ソフトとしてはバラード、マイクロ・ミュージシャン、レクリエ、レコンポーザなど。ちなみに、このマイクロ・ミュージシャンの開発元は設立したばかりのミュージック・ネットワークでした。そう、ミュージック・ネットワークとは今はDTM系フリーペーパーで有名なPC MUSICの発行元となっている会社であり、当時は純粋なソフトハウスだったんですね。この冊子のあたりから、私、藤本もチラホラと記事を書いたりしていました。
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