絵本/絵本関連情報

トムテなしで始まらない!北欧のクリスマス(2ページ目)

しっとり落ち着いた北欧のクリスマスを絵本の世界で楽しんでみませんか?派手で華やかなクリスマスムードが高まっているからこそ、子どもと一緒に地に足のついた穏やかなクリスマスを味わいたいものです。

執筆者:鈴木 宏枝

昔ながらのクリスマス『やかまし村のクリスマス』

やかまし村の大人と子どもがスウェーデンのクリスマスの祝い方にのっとって順番に準備をしていく過程にわくわくします。イブの3日前にしょうが入りビスケットを焼き、前日には、森でクリスマスツリーを切ります。大人は、子どもが見ていない夜の間に飾りつけ。クリスマスイブには、昼間は、イエスさまのお話を聞いたり、ろうそくをともしてごちそうを食べたり。そして、夜ともなれば、クリスマスツリーのまわりで大人も子どもも手をつないで踊り、プレゼントを開きます。

「なにもかも、きれいで、クリスマスらしいわ、あんまり すてきで、むねが いたく なるほどよ。」

■『やかまし村のクリスマス』
ぶん:アストリッド・リンドグレーン
え:イロン・ヴィクランド
やく:おざきよし
出版社:ポプラ社
価格:1,260円(税込)
発行:1963/1967.1

■『やかまし村の春・夏・秋・冬』
作:アストリッド・リンドグレーン
訳:大塚勇三
出版社:岩波書店
価格:672円(税込)
発行:1949/2005.12(岩波少年文庫)


1年越しの計画『ペッテルとロッタのクリスマス』

ペッテルとロッタは、みどりおばさん、ちゃいろおばさん、むらさきおばさんと一緒に暮らし始めて最初のクリスマスを迎えます。ディナーの時に登場したやぎおじさんは、やぎの仮面かぶり、袋を背負って「この家に、いい子はいるかね?」と入ってきます。最初は怖がった二人も、プレゼントをもらって大喜びでした。翌年、ペッテルとロッタは、おばさんたちにもプレゼントをあげようと計画し、やぎおじさんだと思い込んだ炭焼き職人に、プレゼントを届けてくれるよう頼みます。

サンタクロース以前の民間伝承的「やぎおじさん」にはちょっと驚きますが、愛する人にプレゼントを贈りあう心は普遍的です。ペッテルとロッタは縫い物や編み物、木を切ったり削ったりして、贈り物を作ります。かわいい針刺しや、大作の本棚。贈り物を自分の手で作っていくことに意味があるのですね。

■『ペッテルとロッタのクリスマス』
さく・え:エルサ・べスコフ
やく:ひしきあきらこ
出版社:福音館書店
価格:1,365円(税込)
発行:1947/2001.10


>>次のページは トムテがいないと始まらない!『トムテ』『キツネとトムテ』『おもちゃ屋へいったトムテ』
『やかまし村のクリスマス』
ここで購入!やかまし村のクリスマスは最高です。子どもたちはクッキーを焼いたり、もみの木を切ってきたり、ごちそうを食べたり。こんなに楽しいことはありません。
『やかまし村の春・夏・秋・冬』
ここで購入!やかまし村の美しい四季を描きます。シリーズでは2作目にあたりますので、『やかまし村の子どもたち』もどうぞよろしく!ハルストレム監督による映画もあり、とてもいい出来です。
『ペッテルとロッタのクリスマス』
ここで購入!ペッテルとロッタは、やぎおじさんの仮の姿だと信じた炭焼き職人に、クリスマスにはおばさんたちに贈り物を届けてくれるよう頼みます。
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