男の靴・スニーカー/ドレスシューズ

外羽根式シューズ 愛着度ベスト3(3ページ目)

この季節、ツイードジャケットに合わせる機会が多い外羽根式の靴(ダービー)。今回は愛用中の靴を3モデル紹介しました。スーツスタイルには難しいモデルですが、休日のお洒落靴におすすめです。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

3位 ジェイエムウエストンクラシック トリプルソール ウィングチップ ダービー 590

derby
たぶんもっとも重厚かつ作りのいいダービーのフルブローグです。アッパーのボックスカーフも上質ですが、さすがアウトソールは評判どおりいいですね。


とにかく重い、デカい、うるさいの三拍子揃ったパーフェクトな靴です(笑)。しかも作りが素晴らしいんですね~。

まさにダービー好きを満足させてくれる靴です。靴ガイドの飯野さんも同じ靴を持っていたと思います(苦笑)。

トリッカーズの「カントリー」も無骨な作りでけっこう好きなんですが、正直感動するものでもない。ところがこのフルブローグは職人技が凝縮していて、ジェイエムウエストンの底力を見た気がしますね。

分厚いトリプルソールの上にウェルトがピラミッドのように段になっていて、ようやくアッパーにたどり着くといった感じ。

作りはごついが、アッパーがボックスカーフだったり高級感はたっぷりあります。

“うるさい”と言ったのはヒールの一部にスティールが埋め込まれていて、アスファルトの上を歩く度にカチカチと鳴り響くわけです。

デザインから見ても本当は土の上を歩くカントリー靴なんでしょう。だから文句は言えないんですけど、それにしてもうるさい(笑)。

derby
ミッシェル・ペリーのラインとは対照的なモデルですが、フィット感は意外に繊細なんです。重いのは凄く重いんですけどね。


音も困ったものですが、このスティールがよく滑るんです。とくに大理石風の百貨店の床や階段はかなり危険です。

つま先のスティールは滑っても転倒することはまずないんですが、ヒールにスティールは転倒する可能性大。まさに鬼ヒールです(笑)。そんな理由から近所を5回ほど散歩しただけで、鑑賞用になっています。

オリジナルデザインはそのまま大切にしたいところですが、ヒールのトップリフト(接地面)を交換してもらうと安心して履けるかなと思います。

履き心地はとうぜんソールが分厚いので返りは重いですが、意外にもフィット感があり足入れ感は素晴らしいです。さすがウエストンですね!

現在このモデルは日本での取り扱いはなかったはず。スペシャルオーダーで購入できたと思います。

さて、今回はお気に入りのダービーを紹介しましたが、ダービーのブローグ系の靴ってあまり見かけないので寂しいですよね。ビジネススーツに合わせにくいので人気がないのでしょう。

ダービーといえば1980年にリーガルが100周年記念モデルのウイングチップを限定で100足販売したことがありました。

アッパーにカールフロイデンベルグのカーフを使った贅沢なモデルでした。写真でしか見たことがないんですが、もう一度復刻してほしいですね。
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