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布製タイヤチェーン・オートソックのメリットと注意点(2ページ目)

従来の金属やゴム製のタイヤチェーンと異なり、簡単な作業で脱着が可能な布製のタイヤ滑り止め「オートソック」。簡易タイヤチェーンとして自動車メーカーの純正オプションにも採用されるオートソックを実際に雪道で装着してみると? そのメリットと使用時の注意点について解説します。

執筆者:宮島 小次郎

布製タイヤチェーンだから軽量コンパクトで収納時にもかさばらない

オートソック
オートソック 価格/オープン(実勢価格1万円~1万5000円)

脱着のしやすさ以外にも、オートソックの使い勝手の良さには特筆すべき点があります。それはナイロン製の布という素材のメリットを生かし、コンパクトに収納できる点です。製品のパッケージは約30cm四方で、厚さも2~3cmと非常にコンパクトですから、荷物を満載したトランクルームに置いても従来のタイヤチェーンのようにかさばることはありません。

製品パッケージ
製品は非常にコンパクトなパッケージに収納されているから、トランクに入れてもかさばらない
使い終わった後は、軽く汚れを洗い落としてから乾かしておけば、再使用も可能です。ただ、耐久性という面では、素材自体の性質を考えても、従来の金属やゴムのチェーンと比べれば、明らかに劣ります。メーカーの説明では、雪道での使用であれば150km程度は走行できるとのことですが、アスファルトを走行したり、乱暴な走り方をすれば、その寿命はもっと短くなると考えられます。

そのため、使い方としては、路面の状況を判断して、雪がなくなったらすぐに取り外すというようにマメに脱着をした方がいいでしょう。手軽に脱着ができるオートソックであれば、そうした使い方でもそれほど苦にはならないと思います。

オートソックを使用する際の注意点とは?

また、使用時の注意点としては、走行後はオートソックを装着したまま駐車せず、必ず取り外す必要があります。従来のタイヤチェーンでは、例えばスキーなどに行った際は、装着したまま駐車するのが普通ですから、この点は気を付ける必要があります。オートソックの場合、装着したままでは、凍結した路面に製品が張り付いてしまい、次に走行する際に接地面が剥離するなどのトラブルが発生する可能性があるからです。

同様に使用後の濡れた状態の製品を、凍結する恐れのある屋外に放置しておくと、朝起きたらカチコチに凍っていた、などということも考えられますので、使用直後はなるべく屋内や車内など、気温が低い状態でも凍結の恐れがない場所に保管しておいた方が良さそうです。

その他、チェーン規制が敷かれた高速道などでは、オートソックだけでは通行が認められない可能性もありますので、その点にも注意が必要です。このあたりは現場の係員の判断にゆだねられる部分となりそうですが、今後さらにオートソックの認知度が高まり、チェーン規制にも対応できるようになるといいのですが……。

さて、次回の記事「布製タイヤ滑り止めオートソックは本当に有効なのか」では、いよいよ実際にオートソックで雪道を走ってその性能を検証してみたいと思います。

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タイヤチェーンの基本と巻き方、種類別おすすめ3製品
布製タイヤ滑り止めオートソックは本当に有効なのか

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